眼差しのスポットライト_1（龍広） ページ2
「あー」
ベッドへ横になり、うめくようにそんな声を出す。瞼の裏には焼き付いて離れないあいつの姿がくっきりと浮かび上がっていた。
「ずりいだろ…」
いわゆるビキニ、と呼ばれる上下に分かれた水着を着用し、海ではしゃぐA。細いというより趣味のトレーニングのおかげで締まった腹周りは、誰もが目を奪われるような曲線を描いていた。白い肌は目の毒としか言いようがねえ。
あいつと、俺たちとで海に遊びに行ったのはもう二週間も前の話だというのに、未だにふとしたきっかけでありありと蘇ってきちまうんだ。
さっき送られてきた、新曲の歌詞。俺たちＢプロが主演を務める映画で使用される楽曲らしく、テンション上がる系の曲が多かった俺たちとしては少し異彩を放つ、激しくもどこか切ない歌になっている。目を通しておいてくれと言われたから、ファイルを開いてスクロールしてみれば。
くびれた腰にまなざしのスポットライト
僕のハートは盗まれた
そんな一部分が目に入った瞬間、Aのその姿を思い出してしまったのだ。
いやでも、あれは見ちまうだろ。あいつのことが、その、好きだとか、関係なく、あれは見ちまうし記憶に残っちまうだろ。
駄目だ、駄目だ。仕事の話だ、不純な気持ちを混ぜるんじゃねえ。自分を律するように言い聞かせる。しかしどくどくとうるせえ心臓は鳴り止まず、ああくそ、いっそ早くに寝ちまおうかと寝返りを打った。
そのとき、枕元に置いた携帯から着信音が鳴りだす。画面を表示させれば、あいつの名前。ぶんぶんと首を振って思い出されるAの姿を無理やり追い出し、平静を装った声で通話に出る。
「もしもし」
『あ、タツ？昨日さ、手帳忘れてたよ』
Aはいつも通りの声色だ。「あー」そういえば今日は見てねえな、と部屋を見回してみるけど、手帳は確かに無い。昨日はAの家で暉と音済とモンバト会をしていたのだった。
『今から届けようか？明日打ち合わせだよね』
「いや、いい。取りに行く。女の一人歩きはあぶねえだろ」
ふふ、と俺の言葉に少し笑って、『ありがとう。わかった、待ってるね』と言って電話は切れた。ふう、と息をついて、ベッドから降りる。まあ、そう遠い場所でもねえしな、ひとっ走りついでに行くとしよう。
夜風にでもあたれば、どうしても蘇るあいつの水着姿もどこかへ去って行ってくれるかもしれねえしな。
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まほし(プロフ) - 彩乃さん» お返事おそくなりました（汗 イラストいただき、ありがとうございました！！おはなしも気に入っていただけてよかったです〜。良ければこちらこそ、またお願いします＾＾楽しみにしています！ (2017年4月2日 17時) (
レス) id: 98138b6672 (このIDを非表示/違反報告)
彩乃 - ふぁぁぁぁイラスト使ってくれてありがとうございます!!ヤバいです素敵です全然大丈夫です!!!!!!!!普通に嬉しいです。ありがとうございます〜!!私が想像してた通りというか、想像以上だったので嬉しいです…!!ありがとうございました…!!良ければまた描きたいです!! (2017年3月31日 17時) (レス) id: 6d74871b62 (このIDを非表示/違反報告)
まほし(プロフ) - Ｂ−ＰＲＯ大好きおじさん(笑)さん» 最初からずっと…！ありがとうございます！！これからもよろしくお願いいたします。そして北門さんお誕生日おめでとうございますっ！！ (2017年3月29日 22時) (レス) id: 98138b6672 (このIDを非表示/違反報告)
Ｂ−ＰＲＯ大好きおじさん(笑) - みじかいゆめを最初からずっと見てます！！！倫くん誕生日おめでとう！！ (2017年3月29日 15時) (レス) id: 69007943fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まほし | 作成日時：2017年3月26日 10時
