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こたつんつん_2 ページ44

「ごうしー」
「るせえ」

さっきまでオマエも本読んでただろ、と呆れた表情が向けられる。だって、とわたしはさらにむくれ顔になった。

「変な顔」

剛士は吹き出して、手を伸ばしてわたしの頬をつつく。頬袋に思いっきり空気を溜めて、指を受け止めた。
しばらくつつかれ続ける。ぷす、と唇をすぼめて空気を抜くと、剛士の指は離れて行った。

「剛士」
「んだよ」
「かまえー」

こたつ机に手を伸ばして、でろんと顔をつける。「お前なあ」やっぱり剛士の声は呆れた口調だ。
はあ、と大きなため息が聞こえた。足の拘束が解かれる。

「なら」

ぐい、手を引っ張られる感覚に、わたしは頭を上げた。

「こっち来いよ」

その言葉と、にやりと笑んだ剛士の表情に、きゅんとひとつ胸の鼓動が鳴った。
えへへ。つい笑顔になって、いそいそとこたつを回って剛士の隣に入る。

「おい、あんまくっつくなよ、本読めねえだろ」
「いいのー」

ぴったりと密着して、剛士の肩に頭を乗せる。はあ、とまた大きなため息をつかれたけど、「…仕方ねえな」と腰に手を回され、さらに密着を許された。

1人暮らし用のこたつは小さい。特に、一辺に二人が入るようにはできていないから、もしそんな入り方でもしてしまえば必ず体のどこかが触れ合うに決まっている。
だったら、いっそ触れてしまうのならば、もっとくっついてしまえばいいんだよね、なんて。剛士の体温を感じながら、そんなことを思うのだった。



(おわり)

アイ・ノウ_1(帝人:リクエスト)→←こたつんつん_1(剛士)



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設定タグ:B-project , 夢小説 , 金城剛士   
作品ジャンル:アニメ
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速水ヒロcv前野智昭love♪(プロフ) - 面白かったです!!ごうちん格好いい(*´∀`) (2018年7月10日 21時) (レス) id: 5e287a4c41 (このIDを非表示/違反報告)
織目亜華璃 - 帝人が!帝人が〜〜〜!ヤバイデス!!トゥンク!! (2017年4月29日 14時) (レス) id: cd6be38c23 (このIDを非表示/違反報告)
彩乃 - まほしさん» ですよね…!!はい、また携帯買ったらお知らせ致します(笑) (2017年2月27日 18時) (レス) id: 39f7ff3018 (このIDを非表示/違反報告)
まほし(プロフ) - 彩乃さん» Twitterって公式非公式いろいろ情報入ってきて楽しいですね。機会がありましたらぜひ〜^^ (2017年2月21日 23時) (レス) id: 98138b6672 (このIDを非表示/違反報告)
彩乃 - んんBプロプラス素敵ですね…!!!Twitterはまだ携帯持っていないので見るしかやってませんが、その内お話したいなぁ、とか…() (2017年2月20日 12時) (レス) id: 39f7ff3018 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まほし | 作成日時:2017年1月16日 13時

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