Hate24 ページ25
そんなことを考えてじっとしていると、Aが背中側に回る。
なんだか良い香りがしていることに気がついた。Aは香水をつけるタイプではないので多分シャンプーの香りだろう。
そこまで近くにいるんだ、とようやく理解が追いついて、追いついて、突然心臓が跳ねた。
ずっとずっと幼い頃にした、大切な初恋。
何年もの間大切に抱えてきて、今もまだ後生大事に抱えている恋。
初恋の相手が、こんな近くに────
｢終わったわよ｣
その声を聞いて、はっと我に返った。
現実に引き戻された。
｢あぁ｣
｢終わったんだからさっさと帰りなさい、不快だわ｣
息を吐くように罵倒されるのも、もう慣れてしまった。慣れてしまった自分が悲しい。
｢ありがとう｣
｢少しでも私に感謝の念があるのなら今すぐ立ち去りなさい、さあ早く｣
俺は頷くと、扉に手をかける。
｢今日の晩飯が何かを聞いてもいいか？｣
Aはこちらを振り返らずに
｢蕎麦よ｣
とだけ言った。
｢そうか｣
俺は少し嬉しくなって、工房を後にした。
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漱(プロフ) - 海月さん» コメントありがとうございます！調べて見たら結構似てました笑びっくりです！ (2018年5月29日 21時) (
レス) id: 7bc15f0ad8 (このIDを非表示/違反報告)
海月 - なんか、夢主ちゃんの髪の色ッてナンバカのジューゴみたいですね (2018年5月29日 15時) (レス) id: 1e08dd69a5 (このIDを非表示/違反報告)
漱(プロフ) - ユキナさん» コメントありがとうございます！お褒めの言葉、大変恐縮です！ (2017年7月26日 22時) (レス) id: b552afe75e (このIDを非表示/違反報告)
ユキナ - 絵！神的に上手すぎです！応援してます(o^-')b (2017年7月17日 21時) (レス) id: 0f45599fe0 (このIDを非表示/違反報告)
漱(プロフ) - 七華さん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけたのであれば何よりです…！イラストまで褒めていただいて…！番外編、頑張って書きますよ\('ω')/ (2017年7月17日 19時) (レス) id: 7bc15f0ad8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：漱 | 作成日時：2017年6月18日 9時
