Hate23 ページ24
突然のことに頭が真っ白になる。
Aは頭でも打ったのだろうか。
｢え、｣
｢早く脱ぎなさい｣
硬直してしまった俺を見て、Aは訝しげな表情をする。眉根を潜めた。
｢何？私は脱げって言っただけよ｣
困惑した表情を浮かべる俺を見て、Aは合点がいったというように｢あぁ｣と呟いた。
｢制服着たままじゃ正しく測れないでしょう。
変な意味はないから、勘違いしないで欲しいわ。」
吐き捨てるように言うと、手に持ったマイナスドライバーをくるくると回しながら、こちらに視線を向けずに言う。
｢わかったらさっさと脱ぎなさい。ああ、全部は脱がなくていいわよ。安心しなさい、私はアンタの裸体に興味ないから。｣
最後のは余計だと思うが、ああ、なんだ、そういう事か。
少しでも変な考えをしてしまった自分が恥ずかしい。
俺は言われた通りに出来る限り脱ぐと、Aがメジャーを当てる。
少しくすぐったくて動くと、先ほどのマイナスドライバーが首元に向けられていた。
冷たい汗が背筋を伝う。
｢次無駄に動いたら命は無いと思いなさい｣
｢……｣
俺は機械的にこくこくと頷くと、じっとするように務めた。
Aの冷たくて細い手が俺に触れる。なんだか気恥しい。
Aが下宿を始めてから同じ家に住んでいるはずなのに、ここまで近づいたことは無かったなぁと今更ながら思った。
基本的に御飯と風呂以外は互いに部屋に籠りっきりで、顔を合わせない。
無理矢理一緒に登下校しようとしたり、放課後毎日Aの工房へと行くが、いつも門前払いだ。嫌われているのだから、当然といえば当然なのだが。
──近いのに遠い。
それは俺達の距離感を表すのにぴったりな表現な気がする。
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漱(プロフ) - 海月さん» コメントありがとうございます！調べて見たら結構似てました笑びっくりです！ (2018年5月29日 21時) (
レス) id: 7bc15f0ad8 (このIDを非表示/違反報告)
海月 - なんか、夢主ちゃんの髪の色ッてナンバカのジューゴみたいですね (2018年5月29日 15時) (レス) id: 1e08dd69a5 (このIDを非表示/違反報告)
漱(プロフ) - ユキナさん» コメントありがとうございます！お褒めの言葉、大変恐縮です！ (2017年7月26日 22時) (レス) id: b552afe75e (このIDを非表示/違反報告)
ユキナ - 絵！神的に上手すぎです！応援してます(o^-')b (2017年7月17日 21時) (レス) id: 0f45599fe0 (このIDを非表示/違反報告)
漱(プロフ) - 七華さん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけたのであれば何よりです…！イラストまで褒めていただいて…！番外編、頑張って書きますよ\('ω')/ (2017年7月17日 19時) (レス) id: 7bc15f0ad8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：漱 | 作成日時：2017年6月18日 9時
