Coffee41 ページ42
いつものようにあの場所へ行ってみると、入口にAが立っていた。手には体育祭の日奢ったのと同じアイスコーヒーが握られていた。
｢轟さん、久しぶり？……ええと、体育祭準優勝おめでとう｣
｢ありがとう。クラス違うとあんまり接点ないよな。……Aはもう怪我大丈夫なのか？｣
｢うん、大丈夫。｣
にっこりと笑うAに、少し見惚れる。艶やかな青髪が風でなびく。
もう、前のように鈴の音は鳴らなかった。
｢変わったな｣
｢轟さんのお陰です ｣
すっきりとした顔で笑う。
Aの首元を隠していた包帯はもう無い。
そこには頸動脈のあたりを一直線に掻き切るような、昔からあるような傷跡が残っているだけで。
前まで腕や足の傷を隠すかのようにあったガーゼや絆創膏も、もう御役御免になったようだった。
｢傷だらけだな｣
｢それ、女子に対して言う言葉じゃない。
それに、三割位は轟さんとの自主練でついた傷ですし｣
｢……そうなのか？｣
｢そんな不安そうな顔をしなくても……大丈夫、気にしてない。多分もう───この傷を誇りに思える私になれたと思うから｣
｢そうか｣
俺はAの髪にそっと触れてから、一番気になっていたことを聞いた。
｢──髪、切ったな｣
｢うん。…区切りとして、一応。｣
Aの長かった青髪も、目を隠す前髪も、顔の横で結ばれることなく、短くなっていた。
肩の辺りで切りそろえられており、前髪が目を隠すことももうない。Aの目がよく見えるようになった。
体育祭の日に1度だけ会ったAの母親と、同じように結んでいた髪は、もう無い。
｢……ありがとう、轟さん｣
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漱(プロフ) - ののさん» コメント＆ご指摘ありがとうございます。オリフラは外させていただきました。更新頑張ります！ (2017年6月8日 7時) (
レス) id: 7bc15f0ad8 (このIDを非表示/違反報告)
漱(プロフ) - てくさん» ご指摘ありがとうございます。うっかりしておりました、申し訳ございません。オリフラは外させていただきました (2017年6月8日 7時) (レス) id: 7bc15f0ad8 (このIDを非表示/違反報告)
のの(プロフ) - とっても面白いです！更新楽しみに待っていますね。(あと私からも、フラグは外しましょう〜ってことだけ) (2017年6月7日 23時) (レス) id: 16d5514cae (このIDを非表示/違反報告)
てく - 違反になりますので、オリジナルフラグを外していただけませんか？ 作品作成のルール・注意点・ガイドラインにも載っていますのでおめ通しください (2017年6月7日 20時) (レス) id: dbfc4f8321 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：漱 | 作成日時：2017年6月7日 19時
