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しばらくそうしていると、とりあえず少し落ち着いたようだった。
黙っている間、何かないかと色々考えたのだけれど、「出久くん、気持ちは嬉しいけどちょっとうるさい」と言われてしまって、考えるのをやめた。
心の声と一概に言っても、思うだけではなく頭の中で考えることだけでもダメらしい。
Aちゃんの前では思ってること何もかも筒抜けという事だ。末恐ろしい。
「……？」
隣に座っていたAちゃんが、突然不思議そうに首をかしげた。それから立ち上がって辺りを見回す。
「どうかした？」
「声が……子供の。迷子？わかんない……どこからだろう……」
「でも、聞こえたの」
──助けて、って
＊
そう言うと、出久くんは私に聞いた。
「場所わかる？」
──助けようとするんだ。
……変わらないな。
変わらなく、優しい。
私は頷いた。
「やれる」
やってみせるよ。
さっき声がした方を探して、駅構内を歩く。
たくさんの人の心の声が頭の中に流れ込んできて、頭が痛い。なんだか足取りもふわふわしてきて、上手く歩けない。目がぐるぐる回る。視界はチカチカしてきて。
「大丈夫？」
「うん、大丈夫」
出久くんが握ってくれた手が暖かいから、大丈夫。そういえば、昔もこんなふうに、手を引かれて歩いた。
出久くんがそばにいてくれるなら、きっと私、なんだってできる。
そう思えばなんだか冷静に流れ込んでくる心の声を聴けた。足取りもしっかりしてきた。
「やっぱり、助けてって聞こえる」
「何かあったのかな」
「そこまでは……わからない」
洪水みたいに流れ込んでくる声の隙間から、小さな子供の声のようなもので聞えてくるソレは。
確かに助けを求めてた。
「……あっち」
「いってみよう」
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漱(プロフ) - みかんさん» コメントありがとうございます！少し語感が悪かったので返させていただきました！デク君落ちの小説少ないですよね！更新頑張らせていただきます！ (2018年8月21日 23時) (
レス) id: a1b019c15f (このIDを非表示/違反報告)
みかん - あれ？題名代わりました？緑谷くん落ちの作品が少なかったので、ありがとうございます。これからも更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (2018年8月21日 21時) (レス) id: 4c9134da1a (このIDを非表示/違反報告)
漱(プロフ) - みかんぽんずさん» コメントありがとうございます！とっても嬉しいです！更新頑張ります！ (2018年8月20日 16時) (レス) id: 7bc15f0ad8 (このIDを非表示/違反報告)
みかんぽんず - 序盤ですが、とっても素敵です…！緑谷くんと夢主ちゃんが今後どうなるのか、ドキドキです！（笑） (2018年8月20日 10時) (レス) id: ebb094bbec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：漱 | 作成日時：2018年8月18日 20時
