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「バレちゃった」
するりと手が伸ばされる──首に。
「ねえ、かっちゃん、私の事忘れちゃったの？」
「それは酷くない？──あんなに仲良しだったのに」
「──死んだら、そうやって忘れちゃうの」
「かっちゃん」
かっちゃん、かっちゃんと呪詛のように繰り返されるそれのせいか、金縛りみたいに動けなくなってしまっていた。ゆっくりと、それでも確実に首にかけられた手に力が込められていく。
──息が苦しい
「ねえ、いっしょにいかない？」
「きっト、しアワせにナれるとオモウンダ」
だんだん、言葉が要領を得なくなってくる。発音がおかしくなっていく。不明瞭に、不透明になっていく。
「カッチャン」
いけない、と思う。まずい、とも。
自由の聞かない体で、なんとか首にかけられた手を掴む。それでも力は入らなくて、なけなしの力で個性を使おうと思った瞬間。
「──破道の三十三 蒼火墜」
青い閃光のような砲撃が、ピンポイントでA(?)の体へと直撃した。
「────！」
Aに砲撃があたったと思えば、姿が崩れる。中からドロドロとした黒いものが溢れ出す。それはどんどん溢れてAの体を飲み込んで、そして虚の形へ変貌した。
俺はといえば、地面に崩れ落ちて咳き込んだ。金縛りみたいなものも消えたのか、自由に動けるようになっていた。
「どうやら、間に合ったようですね」
後ろからそう聞こえてきて、振り返る。そこにはAが──いなかった。聞き覚えのない声。
長い銀髪を高い位置で一つにまとめた、Aよりも少し背の高い、大人びた女性。Aと同じ、黒装束──
綺麗な碧眼が俺を捉えて、直ぐに視線を外される。瞬間、消えた。いや、多分その表現は間違っていて、けれど、確かに瞬きをする間もなく、女性は視界から消えた。
気づけば俺と虚との間に立っていて、振り返る前に虚を切り伏せる。そ虚はいとも容易く消えたが、女性は憂うようにため息をついた。
「分裂するタイプの──帰路が言っていたやつですか」
素早く血振りをして、納刀。お揃いの装束や、同じように刀を持っているのを見ると、もしかすると、Aと同じ組織の人間なのかもしれない。確か、組織の名は──
──BLEACHだっただろうか？
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漱(プロフ) - キハルさん» ありがとうございます！楽しんで頂けたのであれば、何よりです！これからも頑張ります！ (2018年10月31日 21時) (
レス) id: 7bc15f0ad8 (このIDを非表示/違反報告)
キハル(プロフ) - 完結おめでとうございます！とても素敵なお話でした。違う作品も興味があるので見てみます。これからも頑張ってください！ (2018年10月31日 21時) (レス) id: 21caf40902 (このIDを非表示/違反報告)
漱(プロフ) - 立青さん» コメントありがとうございます！どちらも素敵な作品なので、壊さないように大切に書きたいと思います！更新頑張ります！ (2018年10月1日 9時) (レス) id: 7bc15f0ad8 (このIDを非表示/違反報告)
漱(プロフ) - キハルさん» コメントありがとうございます！2つの作品が好きな方がいらっしゃったようで嬉しいです…！更新頑張ります！ありがとうございます！ (2018年10月1日 9時) (レス) id: 7bc15f0ad8 (このIDを非表示/違反報告)
立青(プロフ) - 同じくどちらも大好きな者です。少し読んだだけで面白いと確信しました！更新楽しみにしてます。頑張って下さい！ (2018年10月1日 5時) (レス) id: 93dc479144 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：漱 | 作成日時：2018年9月30日 21時
