嫌だと言わせて ページ5
お願いだから、今は邪魔しないで。
……思わず、そう言いそうになった。
でも、喉に何かが詰まった様な感覚に陥る。
私「…手伝うってなにを？」
ぐっと声を絞り出して、いつも通りの笑顔でそう聞いた。
マリン「倉庫のお掃除！汚いし、お洋服汚れちゃうんだもん…」
私「…え？」
マリンちゃんの言葉に顔が引きつる。
汚れるって……
掃除ってそういうものじゃないの…？
さっき、自分でやるって言ったばっかなのに。
普段なら絶対思わないような怒りが
少しずつ心の内に溢れてくる。
本当に、普段はこんなこと思わないけど
でも今は、せっかく久しぶりに
4人で遊べていたのに…。
久しぶりになってしまったのも、マリンちゃんが仕事を放棄してルフィ達と遊んでたからだし。
ナミ「マリン…。服が汚れるのは当たり前でしょ？Aはいつもやってくれてるわよ」
階段から私たちを見守っていたナミが、マリンちゃんへ声をかける。
マリン「……だってAちゃんは、そういうの気にしない人でしょ？
マリンは清潔でいたいんだもん…」
私(……それ、どういう意味で言ってるの？)
……遠回しに私のこと、不潔って言ってるみたい。
私がひねくれてるだけかな…。
サンジ「…あー、マリンちゃん……。それならおれがやっておくから」
気を遣ってくれたのか、サンジが代わりに倉庫へ向かおうとしてくれた。
……でも。
私「サンジくん！いいよ、私がやるから」
いつも料理や仕込み、ご飯の後片付け等をしてくれているサンジくんに
私たちの仕事はやらせたくない。
今だって、皆の分のおやつを作ってくれたばかり。
サンジ「いや、Aちゃんはルフィと釣りしててくれないか？今日の晩メシの材料をとってくれると有難い！」
引き止める私にサンジが微笑む。
サンジくんは優しいから、こういう言い方をしてくれてるけれど
要は、久しぶりにルフィ達と遊んでていいんだよ、と
遠回しに伝えてくれているのだ。
……でも、やっぱりサンジくんに負担をかけたくない。
私「…マリンちゃん、私の服貸すから……引き続きお願いしてもいい？私も少し手伝うよ」
こういうとマリンちゃんは不機嫌になるのだけど。
でも、彼女の仕事だ。
意を決して、目の前にいる天使にそう伝えた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1781人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
初心者です！ - あったあったダイナマイト！マリンに投げてこよ (11月26日 8時) (
レス) id: 4136f150ea (このIDを非表示/違反報告)
あ - 更新どっかに落っこちてぇかなぁ。 (7月15日 22時) (レス) @page23 id: 71597d68ff (このIDを非表示/違反報告)
ぼくのなつやすみ(プロフ) - るしゃんしゃんピーナッツさん» コメントありがとうございます！！沢山読んでいただけて嬉しいです…！！(感激)超不定期更新ですが何卒よろしくお願いいたします…！！ (2023年3月24日 0時) (レス) id: 246b1a9deb (このIDを非表示/違反報告)
るしゃんしゃんピーナッツ(プロフ) - 更新ありがとうございます！昨日見始めましたけど全部見させていただきました！どれも楽しんで読ませていただいております(*^^*) (2023年3月23日 19時) (レス) id: 7bc9f0a3bc (このIDを非表示/違反報告)
ぼくのなつやすみ(プロフ) - ヒナさん» ヒナ様、いつもありがとうございます♡まだ読んでくださる方がいるのが凄く嬉しいです…！他作品諸共ゆっくりですが更新していこうかなと思っていますので、引き続き楽しみにしていただけたら幸いです❁⃘ (2023年2月28日 21時) (レス) id: 069408cbcf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぼくのなつやすみ | 作成日時：2022年9月24日 7時
