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さりげなく。

さりげなーく先生に聞いてみた。


「先生、誰かとしゃべっててドキドキするんって、変?」

「どういうこと?」

「例えばな?
例えば、他の人と2人で話してても何にもないのに、ある人と話すときだけドキドキするねん。
これ、変?」

すると先生はニヤニヤしながら言った。


「それは、その人を好きってことちゃう?」

「好き・・・」


確かに、淳太君のことを嫌いなんて思ったことない。

でも、そんなこと言うたら、先生のことも嫌いになったことなんてない。


「そう。
それは、その人に恋してる、っていうねん。」



恋・・・。



さすがにその言葉を知らんほどアホじゃない。

でも、それは今まで同世代の人に出会うことの方が少なかった俺にはその言葉の意味はちゃんと理解できてない。


ずっとその笑ってる顔を見ていたいと思ったり。

目が合うだけで、しゃべるだけでドキドキしたり。

自分の中では忙しく感情が動くのに、それを相手には伝わってほしくないと思ったり。

矛盾する感情が同時にある不思議な感情。



これが、恋。



でも、やっぱりそれは淳太君には知られたらアカンような気がして、必死に隠してた。

伝えたいけど、伝えたらどうなるかわからへん。

もっと人間経験が豊富やったら、わかったんかな。



もし、今の関係が粉々に壊れてしまったら?

もし、もう2度と今の関係に戻れへんくなったら?


そんなん、絶対に嫌や。

絶対に避けたい。

やから、ただ、俺の中に淳太君との時間が刻まれるようにしたかった。

淳太君の中にこの時間が刻まれるようにしたかった。

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おふトト(プロフ) - 素敵なお話で、読んでいて心が温かくなりました。ありがとうございました! (2018年2月22日 20時) (レス) id: 294129544f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:roma-tan | 作成日時:2017年6月8日 17時

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