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「うわっ!やばい!」

「見つかっちゃう!」


慌ててスマホの音楽を止めて後ろを振り返った。



「なんや、淳太君か。」

「なんやってなんやねん。」


まあ、よう考えたら淳太君しか俺のこと照史、って呼ぶ人おらんわ。


「で、何してたん?」

「ダメ!これは内緒なの!」


子ども達が必死に止めてる。


「えー、お兄ちゃんにも教えてや?」

「ダメ!」


淳太君、子どもにも好かれるタイプなんかな・・・。

秘密を隠してるのが楽しいのもあるんやろうけど、みんなちょっと笑ってるし。


「淳太君、口堅い?」

「え?堅い方やと思うけど?」

「よし。みんな、淳太君も仲間や!」

「えー?」

「ええのー?」

「大丈夫。このお兄ちゃんおったらもっと練習しやすくなるから!」


淳太君は俺にはわからん先生たちの回診時間把握してるし。

先生が来るか来おへんかはいつもドキドキするから内通者がいた方がいい。


っていうのは建前で、俺が淳太君に隠し通せる自信がないっていうのが1番の理由なんやけど。


「何の話?」

淳太君にもざっと事情を説明する。


「なるほどね。」

淳太君もニヤニヤ。

「ええやん。楽しそうで。」

「淳太君も歌う?」

「え?俺?」

「ほら、歌ってや。」

「いや、俺はええわ。時間もあるし。」

若干目をそらされる。


「じゃ、頑張れ!」

「ばいばーい!」


子どもたちに見送られて淳太君は小児科を後にした。

逃げられたな。

ま、ええわ。

せっかく部屋も一緒なんやし。

そこで歌わせたろ!

で、一緒にサプライズ参加させるねん!


「よし、続きやろか!」

淳太Side→←・



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おふトト(プロフ) - 素敵なお話で、読んでいて心が温かくなりました。ありがとうございました! (2018年2月22日 20時) (レス) id: 294129544f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:roma-tan | 作成日時:2017年6月8日 17時

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