Love Situation【ars短編集】３ (ページ9)

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愛していると君に叫ぶ(N×S) ページ9

『好き』とか『愛してる』なんて

お綺麗な言葉じゃ俺の想いは語れない。

出来ることならずっと隣にいて。

柔らかな髪に触れ、丸くなった頬に触れ。

一分一秒無駄にすることなく彼を愛したい。

俺の人生は彼のものだ。と胸を張って言えるくらいもう彼無しでは生きていけない身体になっているのだ。

決して

美しい愛じゃない。

綺麗な愛じゃない。

だけどそれでもあなたがいるから。

あなたがいれば、それで良かった。

俺はきっとあなたに出逢うために生まれてきたんだ、と本気で思うくらい。

彼は、俺の全てなのだ。

翔「和也……」

すっかり細くなった弱々しい身体で

重過ぎる俺の愛を受け止め、そして同じくらい大きな愛を俺にくれた人。

モノクロな俺の世界に

美しい色をくれた人。

翔「和也…………」

翔。

……翔。

和也「……バカヤロー……」

なんでお前なんだよ。チクショウ。

なぁ神様。

本当にいるんなら

見てんだろ。聞いてんだろ。

教えてくれよ。

何で翔なんだよ。

人間はいつかは死ぬ。

永遠なんてあるわけがない。

そんなの知ってる。分かってるけど。

だけど

早すぎるんだよ。

和也「……バカヤロー……」

なんで、こんなにも早く。

俺の全てを奪おうとするんだよ。