ブルーキャンディボトル (ページ9)

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青

やっぱり1人の静けさは好き。

自分しかいない空間が、窮屈じゃない空間が。

紫「コンコン、はまちゃん入りまーす」

さっきでてったはまちゃんが戻ってくる。

コンコン、なんて言わんでええのにって、ちょっと笑みが溢れる。

紫「どう？落ち着いた？智洋がどうしても流星と話したいねんて。ドア越しでええから、聞いたってくれへん？」

人と目を合わせられないやつなんか、捨ててくれたらええのに。

青「はいって、」

いつのまにかそんなことを言っていて、慌てて「顔が見えないと不安や」と理由を付け足した。

青「はまちゃん、おってよ？絶対やで」

やっぱり2人きりは怖い。

人間ほど恐ろしいものはない。

紫「おるおる。大丈夫やでぇ」

優しい声をかけてくれるのは、おかんとはまちゃんだけ。

今もそう信じてる。

緑「おじゃまします、」

キィ、と、建て付けの悪くないはずの扉が音を立てる。

どうしても身構えてしまう。

緑「神山智洋って言います。いきなりごめんなさい。部屋にまで入っちゃって」

俺から離れたところで止まり、話し始める。

緑「いろいろ詮索するようなことしてごめん。気になっちゃって_______俺と似てたから」

嘘だ、偽善や。

こんな明るい子が、俺と似てるわけがあるか。

偽善だ、そう思ったら息が苦しくて、やっぱり友達なんかないって思えて。

青「帰って！そんな軽々しく、似てるなんて言わんといて！俺はそんな、いい人じゃない。早く。帰って！帰れ！」

久しぶりにこんな大声出した、

大声だけでもともとない体力が奪われて、さっきの息苦しさと相まって、必死に肩で息をする。

緑「そう、、やんな。ごめん。いきなり来て」

智洋くんは悲しそうな顔で部屋を出てった。

紫「流星ごめんなぁ、無理させてもうた。落ち着くまで、1人がいいやんな？はまちゃんリビング行くな」

それを追うように、はまちゃんも静かに出て行った。