ブルーキャンディボトル (ページ8)

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青

人が家に来るってだけで、そわそわと落ち着かない。

そもそもここも俺の家じゃなくてはまちゃんの家やけど。

リビングの少し手前で、静かに聞き耳を立ててた。

はまちゃんのことを信用してないわけじゃない。

けど、勝手に喋るんじゃないかってドキドキしてた。

はまちゃんはしっかりと、俺からは言われへんと断った。

いつのまにかリビングの中へ足を進めていたのだけど、2人から急に注目を浴びて、やっぱり部屋に戻った。

怖い。

よくわからない胸のざわざわが俺を襲う。

慌てて部屋に逃げ込んだものの、乱暴に閉めたドアは、はまちゃんによって開けられた。

紫「ごめんな、無理言いすぎた。ちょちょちょ、ゆっくり呼吸やでぇ」

いつのまにか速くなっていた呼吸。

青「くすり、お願いやから、、」

ここに来てからはまちゃんに管理され、発作の時の薬は一度も飲んでなかったけど。

別に飲むなって言われたわけではない。

ただ、言いづらくて言えずにいた。

それでも、苦しさと、頭に酸素が回らないこの感じ。

もがいてももがいても出られなくて、言ってしまった。

紫「薬な。口開けて？」

よくわからないまま、されるがまま、ベッドの上にくたりと座っていた。

紫「よう頑張りました。はまちゃん一回リビング戻るな。智洋そのままにしてもうてる」

こくこくと頷くと、はまちゃんは部屋から出て行った。