ブルーキャンディボトル (ページ11)

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青

ちょっと顔出してすぐ帰ってくる。

それだけなのに。

青「はぁ、っ、」

玄関のドアを開けるのを躊躇う。

______________お前みたいなゴミは来んなよ！

______________まだ生きてたんだ。

ごめんなさい、ごめんなさい。

紫「流星。りゅーせ。大丈夫。深呼吸してみ？はまちゃんしかおらんやろ？」

紫「やっぱり行かんでもええねんで？」

青「行く、」

素直に聞けばええのに。

やっぱ怖いのに。

学校ってどんな場所やっけって、ちょっと気になって行きたいの。

紫「んーほんなら。これ、舐めると落ち着くから。持って行き」

渡されたのは、綺麗にケースにしまわれた薬と、

青「あめ、」

紫「そ。そのキャンディボトルはそこの砂浜で拾って洗ったんよ。綺麗やろ？」

落ち着くから舐めてみ、と渡されたキャンディボトルを鞄にしまう。

紫「ほんまに大丈夫ー？はまちゃん心配やねんけど！」

青「大丈夫。1人でええ。行ってきます」

歩いて15分の学校に着くまで30分、門の前で躊躇って入るまでに15分、教室を探すのに5分。

早めに家を出たのにギリギリに着いた教室。

扉を開けると、中にいた2人と先生らしき人から視線が向けられる。

大丈夫や、大丈夫。落ち着いて、深呼吸して。

さっき口に入れた飴を必死に転がす。

橙「藤井。はじめまして。席は智洋の横な。今日はいないけど」

今日いないんだ、智洋くん。

それより先生、早く終わって。帰りたい。

もう限界や、これ以上ここにおったら息できなくなって死んでまうよ、