星川さん -A dear person-

1 I am a genius. ページ2

-和訳-

私は天才だ。

──────────
(星川)

自分で言うのもなんですが。

私って天才だよね。


ね、めぐちゃん。


まぁ、そうじゃないかって？

…“まぁ”？


まぁって何だ？

めぐちゃん、まぁってなによ。



ごめん！すっごく天才だよ！って言った？

えへへー、それほどでも…。


って、私がそんなのに騙されると思ったの!?

馬鹿にすんなよ？


耕作(こうさく)ー。


めぐちゃんに馬鹿にされたんだけど。

ねぇ、耕作(こうさく)！聞いてるの？


起きてるの!?

返事なし。


もう、みんな私の意見を聞いてくれない！

叫んでたら一人反応してくれる人が。


あ、俊(しゅん)くん？

星川先生は天才だと思います。あ、心からそう思いますよ？

……………。



いやぁ、褒め上手だなぁ。

お世辞でも嬉しいよー。


わーい、俊(しゅん)くん！

俊(しゅん)くんに駆け寄ったらあからさまに避(よ)けられた。


むー…？

俊(しゅん)くん!!

気を取り直してもう一回。


今度はサラッと避(よ)けられた。

でも、わかる、わかるよ…。


わざと避(よ)けてるよね…。


…誰かにハグしたい。


近くにいるから耕作(こうさく)でいっか。


耕作(こうさく)ー。


少し、耕作(こうさく)の肌に触れた瞬間、めぐちゃんに止められる。

もう、めぐちゃんでいいや。


ぎゅ─────。

うぇ、苦し。


え、四葉(よつば)ちゃんから変な目で見られてる。


あれ、颯(そう)くんからもだ。


ん？むむむ？

私、もしかして迷惑？

颯(そう)くんが、嫌そうな顔をしてうんうんと頷く。

あぁぁ、天才という肩書きが…。


崩れていく……。





このあと、少しの間ショックから立ち直れなかった、星川Aであった。

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