青に染まれ.。REN.N (ページ4)

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夏の始まり-4- ページ4

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岸「で？そんな顔してんの？？」

A「そんな顔って、...酷いなぁ」

バイトの休憩時間、岸くんにたった1日の話をした

1日なのに濃ゆすぎる1日の話を

岸「そーーかーー、大変だなAちゃんも」

そう言ってグビっと音を鳴らしてソーダを飲む

動く喉仏にじんわりと汗が額から滴っているので暑いんだなぁと思う

A「あ、岸くんはそーゆーのないの？付きまとわれるってゆーか突然変な人に出会ったりとか」

岸「..........ねぇな！！！！！」

少し黙って返事をした岸くんに疑問を抱いたが

まあ、いい。

カランと岸くんが飲み終わったソーダのビー玉が鳴る。

岸「今日帰り送って行ってやるよ」

A「え！！いいよ！明るいしさ！」

岸「いやまあ、Aちゃん家側にスーパーあるっしょ？実は寄って行きたいだけ...」

そのまま送ってくって言えばドキッとしたのに

正直に言ってしまう岸くんにはやり好感を持てる

.

岸「ん〜〜〜やっぱあちぃな〜」

A「夏だもん、そりゃあね」

岸「汗でベッタベタだしセミはうるせぇし夏はいいことねぇな」

確かに、

そう言いかけて感じた

〝10代最後の夏〟の文字

A「私、10代最後の夏だわ」

岸「は！！！それは大事にしろ？！まーじでこれは！！ほんとに！！」

A「あーーーうるさいって岸くん」

タメで話してはいるけれど

一応年齢で言えば先輩の岸くんの必死な言葉はいざというとき説得力がない

そこも面白くていい所なのだけど

岸「じゃーなーー」

A「う〜んばいばーい」

岸くんから帰り際に貰ったソーダがまだバックなかで揺れてひんやりとしていた。

((あのスーパーにしかあのチーズないんだよなぁ))