【紺青の拳】探偵と怪盗の正体を知っている女子高生３（完）

第134話 ページ45

No side


チャンギ空港から、鈴木財閥の専用ジェット機が飛び立った。
機内では蘭と園子が中央の座席に、
小五郎は一人で、
Aと新一に扮したキッドは右側に並んで座ていった。

左側の座席には、黒服のボディーガードが座っている。


Aとキッドは、機内食を食べながらシートモニターでニュースを見ていた。

ニュースではマリーナベイ・サンズでの一連の事件が報道されていた。

レオン、リシ、禮次郎が警察に連行される様子や、マリーナベイ・サンズ周辺の火災映像が流れる。
最後は『マリーナベイ・サンズ 鈴木財閥の全面協力で修復にめど』というテロップと共に、ホテルの前でインタビューを受ける鈴木次郎吉の姿が流れた。


いつもの如く高笑いする次郎吉をみてキッドは苦笑いした。


A｢リシさん、刑務所から出たら予備警察官としての業務はもう出来ない…よね｣
快｢多分無理だろうな｣
A｢リシさんが釈放されたら会いに行こうかな…ちゃんとしたお礼を言いたいから｣


手当してもらった腕をそっと撫でながらAは言った。


快｢お礼って手当のか？｣
A｢うん、あのまま放ったらかしにしてたら今生きれてるかどうか…｣
快｢ほんと律儀だな｣



数時間後＿＿＿

鈴木財閥の専用ジェット機は羽田空港に到着した。

飛行機を降りた園子は、ボディーガードが押す車椅子に乗って移動した。
その後ろを小五郎が歩いていく。


小｢でもいいのか？あの強ぇ彼氏をまた、アメリカに行かせちまって｣
園｢いいの、いいの！真さんはやっぱ、どっかで闘ってないとね！｣


＿＿＿


その頃、アメリカに到着した京極は、一人今夜の道路を歩いていた。
ふと立ち止まり、胸ポケットから1枚の写真を取り出した。

それは、シンガポールの屋台村(ホーカー)で撮った園子との写真だった。
寄り添った二人がスイカジュースとチキンライスを持って笑っている。

京極はその写真を見て微笑むと、再び歩き出した。

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