【紺青の拳】探偵と怪盗の正体を知っている女子高生

第44話 ページ45

快斗(怪盗キッド)side


スモーク弾は中庭まで広がっていた。


快｢一流ってのは、いつも最悪の可能性を考えて行動してるんだ！｣


リモコンをしまって中庭に出た


快｢さっさとココから脱出しないとな！｣


中庭を半周したところで、尋常じゃない気配を感じて思わず立ち止まった。


快｢(ああ、誰だかわかったぜ)｣
警「《いたぞ！》」


警備員が銃を向けてきたが、トランプ銃で弾く。


快｢フッ｣


煙の中から人影が現れ、もの凄いスピードで迫ってくる。
ソイツに向かってトランプ銃を撃つが、難なく躱してオレの横をすり抜けた。


快｢！｣


気配のする方へ再びトランプ銃を2発撃った。
煙が薄れて姿を現したのは、トランプを指に挟んだ京極真
今回の件でオレが1番関わりたくない人物だった。


京｢せいっ！！｣


すんでのところで回し蹴りを躱す。
今度はオレの胸元めがけて正拳突きを打ち込んできた。

さすが400戦無敗の男、無駄な動きが何一つない。
だがやられてばかりは性に合わない。

ジャンプして回し蹴りを繰り出すが完璧にブロックされた。


快「(ま、そう簡単に食らってくれるわけねーよな)」


そんなこと考えてたら、空手野郎の回し蹴りがトランプ銃に当たった。
その反動で銃が遠くに飛ばされた。


快｢(やべぇ！)｣


トランプ銃に気を取られていると強烈な拳が飛んでき、大きく後ろに吹き飛んだ。


快｢なんて突きだ…後ろに跳んでなきゃヤバかったぜ｣


拳が当たる寸前で後ろに跳んだからモロに食らうことは避けることが出来たけど…。
風圧だけで体が抉られるかと思った…。

みぞおちを押さえながらそんなことを考えていると、拳を前に構えた空手野郎は握っていたトランプをパラパラと捨てた。

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