【紺青の拳】探偵と怪盗の正体を知っている女子高生

第42話 ページ43

No side


キッドは意識を失いドサリと倒れた。
背中に刺さったモノの正体は、テーザー銃の針だった。


レ｢ふん、呆気ない｣


レオンはキッドを放置し金庫室を出た。
金庫室の扉を閉めてロックをかけると


レ「《シンガポールの味はどうかな？》」


と言いジャマルッディンと共に立ち去った。


キッドが倒れている金庫室の床から水が流れ出てきた。
流れ続ける水はあっという間に気絶しているキッドの体を飲み込んだ。
水位がみるみる上がっていく室内に、4本の水柱が勢いよく噴き上がる。


快｢！！｣


水に流され漂っていたキッドは息苦しさで目覚めガハッと息を吐き出した。
上を見ると天井近くまで水位が上がっていた。


快｢(まさかテーザー銃を使ってくるとは)｣


刺さっていた針を外し、中央の柱に向かう。
水流で流されそうになりながらも柱に取り付けられたモニターパネルの隙間にトランプ銃を連射した。

息を止めるのも限界になったキッドは再びゴホッと息を吐き出す。
撃つのを止めてパネルを力一杯蹴った。

パネルが外れ柱から大量の空気が噴き出した。
空洞の柱の中に水が流れ込み、キッドも水流に押されて柱の中へ入っていった。

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