【紺青の拳】探偵と怪盗の正体を知っている女子高生

第41話 ページ42

快斗(怪盗キッド)side


あまりにもアッサリと入れた。


快｢…簡単すぎ、か？｣


｢指一本触れさせない｣と言っていた割には簡単すぎる

正直、鈴木財閥のあの爺さんの仕掛けの方がよっぽど面倒くさい
金庫の仕掛けで殺されそうになったし…コナン(あいつ)と一緒に

まぁこの月下の奇術師からしたらどうってことないけどな


快｢(あぁ確か定期的に移動されてるんだっけか？)｣


懐からミニライトを取り出し壁を照らす。
上の方で昼間に引いておいた線が光った。


快｢(見つけた！)｣
レ｢待っていたよ｣
快｢！？｣


さっさと盗(と)って戻ろうと考えたとき、中央の柱の奥からレオンが出てきた。


レ｢ここまで入り込むとは流石だな。怪盗キッド｣


オレが来ることを読んでたらしい、やけに自信があるように見えた。
シンガポールの名探偵っていうのはあながち間違ってないみたいだ。


快｢たいした自信だな｣
レ｢申し訳ないが、宝石を渡すわけにはいかないんだ。ジョンハン・チェンに賠償金など払いたくはないからね｣
快｢そんなお宝を盗み出すのが、俺の仕事さ。そして、盗むのが難しければ難しいほど、オレは燃えるタチで、ね！｣

快｢(後ろから来てることくらい分かってるんだよ！)｣


後ろを振り返り、忍び足で近づいていたジャマルッディンにトランプ銃を2発撃った。


ジャ｢ふん！｣


ジャマルッディンは１枚目のカードを蹴り払い２枚目のカードを後ろに倒れながら口でキャッチした。

なかなかの反射神経だな、と呑気なこと考えていると背中に何かが刺さった気がした。


快｢(なんだ？)｣


そう思った瞬間、激しい電流が全身を駆け巡った。


快｢がはっ！｣


痙攣した後、意識がなくなった。

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