第7色 クリスマス ページ13
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図書館に行っても手がかりは得られず、クリスマス休暇がやってきた。
アリルはレイブンクローの談話室で、座って天井を眺めていた。談話室には誰もいなかった。
天井では星が輝いている。
アリルにとって、ここは室内にあるお気に入りの場所の一つだった。
肩に乗せたワシミミズクのエラフが心地良さそうに目を瞑っている。クリスマス休暇の間、アリルは許可をもらってエラフを肩に乗せっぱなしにしていた。
ふと思い立ち、アリルはグリフィンドールの談話室へ向かった。場所はもう聞いていたし、合言葉も教えてもらっていた。
「やあ、アリル」
「こんにちは、二人とも。チェス？」
「うん。君、マグル育ちだろ？ やったことある？」
ふふん、とアリルは胸を張る。
「もちろん。数少ないゲームの一つだったからね」
それからアリルはハリーを負かし、ロンと対決した。ロンは強く、ギリギリで負けてしまった。
あちゃー、と顔を片手で覆う。
「驚いた、君強いんだな」
「きみほどじゃないよ。でも悔しいな」
「またやろう」
二人はお互いをライバルと認め合うかのように握手をした。ハリーが隣で面白がって笑っている。
「そう言えば明日はクリスマスだけど……」
「アリーは予定ある？」
ロンとハリーは交互にそう言った。首を横に振って答えると、二人は嬉しそうに拳を握る。
「じゃあ、一緒にご飯を食べよう」
「いいの？」
「もちろん！」
いい友人に恵まれた。
アリルは人と接するのが苦手だったけれど、人がみんな彼らのようならいいのに、と思わずにはいられなかった。
クリスマス当日、アリルは屋根の上で目を覚ました。こんなところでクリスマスを迎えたくはなかったけど、あいつらがそうするなら、こっちにも考えがある。
「
杖を振り、こちらを嘲笑う青い悪魔の動きを止める。一匹が止まったのを見て、残りはギャッと悲鳴を上げて逃げていった。
ふん、ざまあみろ。
ゆっくりと屋根から降りる。彼らは彼らなりの気遣いなのか、アリルをよくレイブンクローの寮塔に置き去りにしていた。おかげで誰にも見られずに部屋に戻れる。
そう言えば、三人に送ったプレゼントは無事に届いただろうか。蛙チョコしか思いつかなかったけど、喜んでくれてるかな。
「あれ？」
ベッドの脇に包みが置いてある。
アリルは中身を開け、中身を抱え、嬉々としてグリフィンドールの談話室に向かった。
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作成日時：2020年3月19日 16時
