それでも君を。 (ページ19)

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＊

もうなんで本人がいる前で言うかなあ～…

ちらりとその本人を見ると

明らかに眉間にしわがよっていた

＿それはどういう意味ですか？

臣「３回目。」

『え？』

臣「ため息の回数。

そんなについたら幸せ逃げるぞ。」

あんなこと言い出したあなたがそれを言いますか！

『逃げるほどの幸せないんで大丈夫です。』

臣「そんなに気になる？健二郎くん。」

『…。』

臣「そうだよなあ。」

『すみません、仕事中に。』

臣「それって認めるってこと？」

ハッと鏡を見るとにやっと笑っていた

臣「引っ掛かったな。」

『そんなの卑怯ですよ。』

臣「最初から認めればいーの。」

『そうもいきませんよ。』

臣「なんで？」

『だって…好きになっちゃいけないじゃないですか。』

臣「まあな。」

『まあなって少しは慰めて下さいよ。』

臣「じゃあさ、俺のこと慰めてくれんの？」

『…え？』

振り返った臣さんの目が私を捉えた

臣「今目の前で好きな女が好きな人の話すんのを

我慢して聞いてる俺を。」

俺が

真っ白になった

臣「眼中に入ってないことなんかわかってて

それでもからかって中学生かってな。」

それって…

臣「いい加減気づけっつーの。」

『いたっ。』

思いっきりデコピンをして臣さんは出ていった

＿とても悲しそうな顔をして

＊