【派生作品】空白モノローグ (ページ4)

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＿＿＿そこまで書いたところでピリオドを打つ。

トン、トン、とシャーペンの先をノートに突き立ててその先の言葉を探るものの、一向に”降ってこない“。

若気の至りにポエムのひとつやふたつ書いておかなくてはと謎の使命感に駆られて書き始めたはいいものの、これは思っていた以上に技術が必要なのかもしれない。

数学ノートの片隅に書いた文字列はどう見たってラクガキ以上の価値はなく、なにか心に訴えかけるようなメッセージ性なんてありはしない。

良く言えばいかにも子供らしい夏休みの作文、悪く言えば厨二病患者の戯言だ。

果たして×××には文才もなかったのだ＿＿＿なんてナレーションを頭の中で付けながら持っていたペンを転がした。

ポエム(未完成)の中では自分の平凡さを嘆いては見たものの、正直言って非凡さや天才性に強く憧れてるわけでもない。

×××のことじゃないからわかんないけど、フツーに考えて普通じゃないのって大変そうじゃない？

目立つのも、賞賛されるのも、きっと楽しいだけじゃないよ。

凡人(×××)にはわかんないけどね。

気だるい午後の授業中。

ぽかぽかの陽光に照らされて欠伸をひとつ漏らせば、すかさずせんせーがこちらを向く。

｢じゃあ、次の問題を×××さん｣

ほらね、目立つのなんて全然いいことじゃない。

はぁいとゆるく返事をして席を立ち上がった。

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