100円あげるからキスして？烏野ver.

1:澤村【NO】 ページ1

「大地さん！お疲れ様でーす！」



練習が終わったから、
大地さんに声をかける。

ついでに、ドリンクとタオルも渡す。



「おお、サンキューな」



ニカッと笑って
返事してくれる大地さん。

その対応と言えば紳士的で、
他の誰よりも大人っぽくて…
とても年齢差1歳だなんて思えない程。



「あっ…そうだ。」



私はポケットから100円を出す。



「これ、あげます！」



戸惑ってるかな、と思って
大地さんを見たらシンプルな真顔で
手の平の100円を見つめていた。

すると、目が合って…
めっちゃ怖い笑顔に変わった。

お、怒られそう…。



「え…と、なので、キスして下さい！」



そう言って、私は頭を下げる。



「つまり、100円やるからキスしろと？」


「はい！そうですっ！」



そう返事すると、何も言わない大地さん。



「ダメ…ですか？」



少し、困った顔をしている大地さん。

もしかして…して貰える！？

私は期待を込めて、大地さんを見つめる。


すると、大地さんは近付いて来た。



「目、閉じて？」




…い、今…ドキドキした。

声が色っぽすぎてヤバイ。


私は言われた通りに目を閉じる。

そして、心の中でガッツポーズを取る。



すると……、



「ぃだぁっ！」



おでこに鈍い痛みが走った。



「ちょっと、大地さんっ！」



そう…きっと私は、デコピンされた。




「言いたいことが、沢山ある。」


「……ぇ」



険しい顔をした大地さんは、
途端、物凄いスピードで説教を始めた。



「……」



その猛烈さに抵抗しようがない。



「そんな軽率な事すると
いつか変な男に喰われるぞ？
これはお前の為だ。分かったか」


「……は、はい。」



やっぱり、大地さんは
頭の回転が速いから
何分間も止むことなく
説教し続けれるのかな。

そんな事をダラダラと思い続ける。




「俺だって、男なんだ。

可愛い顔してせがまれたら
我慢できなくなるだろうが。」


「大地さん…！」





そう言って、私の頭を
優しく撫でてくれた大地さん。




やっぱり…素敵っ！！

2:菅原【OK】→

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