出てって墓参りして、 ページ16
父「一護、落ち着け。Aは別に行ってないわけじゃ…」
一「でも、行ったなんて言ってねえじゃねえか…！」
そりゃ言ってないよ。言う必要がないんだから
「…別に、行ってないわけじゃない
遊子、皿と箸はここに置いとくね」
遊「あ…うん」
一「何で逃げようとすんだよ…？」
「一護、勘違いしてるかもしれないけど…
別に行きたくないわけじゃないの。それに、ちゃんと行ってるよ」
ただこっちに来るのが大変なだけなんだって…
だってこっち来るたびに虚に襲われてるんだもの…
一「…そうかよ」
「そうだよ」
シーン…
今はまさに、このような擬音が正しいだろう
誰も声を発せられない、重い空気が蔓延していたのだから
「…それじゃ、帰る」
私はその空気に耐えられなくなり、逃げてしまった
…誤解だって、分かってくれるといいなぁ…
「ハァ…」
葉「最近Aちゃんの様子がおかしい…！？」
「そういう貴方はいつもテンションがおかしいよね」
そうツッコミつつ、窓の外を眺める
…梅雨の季節なのに珍しく晴れだ
葉「あー、何か悩んでるなら相談に乗るよ？」
「…最近雨だったから、少し憂鬱になってただけ」
葉「そっか〜…梅雨だもんね〜
あ、でも今日は晴れだって」
「…今日って何日だっけ」
葉「ボケちゃったの？今日は六月十七日だよー」
「そう…」
悪いが、態々学校を休んでお見舞いに行くわけにはいかない
将来の為、少しでも成績はあげなくてはいけないのだ
…非情だと思われても、仕方ないなぁ…
なんとか今日のバイトを終わらせ墓参りの花を買い、空座町につく
…今は、何時だろう
いや、そんな事を確認している場合じゃない。もう暗いんだし、行こう
「これで良し…と」
あらかじめ買っておいた花束を置き、手を合わせて祈る
「…母さん、また遅くなってごめん…」
一年に一回しか行けないもの。言いたい事はいっぱいあるよ
楽しい事…嬉しい事…悲しい事…それに、不安な事
だから、たまには弱音…吐いても良いよね
「ねぇ、母さん…私、どうすれば良いんだろう…
怖いよ…変わるのが…」
未来が変わったら、と思うと寝れない日もある
もしも私のせいで世界が滅んだら、と思うと恐ろしくて命を何度絶とうと思ったか
それでも絶たなかったのはまだ原作が終わってないから
「…親不孝で…ごめん…許さなくてもいい…だから……助けて…」
頼れる人もいなくて不安
だから、もういない貴方に話して少しでも楽になるしかない
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彩(プロフ) - 苺デラックスさん» コメントありがとうございます。まさかこのような計画性のない作品が面白いと言われる日が来るとは…最近体育祭の練習で筋肉痛続きですが、頑張って続編を書かせていただきます(笑) (2018年5月18日 17時) (
レス) id: c0a6d25766 (このIDを非表示/違反報告)
苺デラックス - コメント失礼します！！このお話面白くってファンになりました！続編楽しみにしてます！ (2018年5月15日 0時) (レス) id: ca55176d45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彩 | 作成日時：2018年3月23日 17時
