元ブラック本丸の審神者になりました。 (ページ13)

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元ブラック本丸。13 ページ13

目を覚ますと天井だった

良かった、生きてた

ホッとして涙が出そうだった

そして鮮明にあの時が浮かぶ

あの時からどのくらい時間が経っているんだろうか

襖の開く音が聞こえた

私は目をうっすら開けながら入って来る人を見た

入って来たのは清光だった

加「主…、いい加減起きてよ…」

少し鼻声だった

泣いているんだろうか

嬉しかった

私のために泣いてくれている

ここで狸寝入りはダメだよね

「おはよ、清光」

すると驚いた顔をした

やっぱり清光は泣いていた

加「あ、るじ…？起きたの？」

「ごめんね～、心配かけちゃって」

加「主～‼」

清光は鼻を啜りながら私を抱き締めた

こんなにも心配してくれてたんだ

命の危機にさらされていたけれど

凄く幸せを感じる

大「清光？そろそろ出て来て…って、主⁉」

安定の声でドタドタという足音が聞こえる

入って来たのは薬研くん、乱ちゃん、一期さんだった

乱「主さん、起きたの⁉遅いよ～！」

一「本当に良かったです」

薬「熱も引いたみたいだな」

「熱…？」

私は起き上がりみんなを見る

すると額から温かくなったタオルが落ちて来た

加「そうだよ、治療した後熱が出て来て

主凄く苦しそうで、全然目を覚ましてくれなくて…」

また涙をボロボロこぼす清光

可愛い顔が濡れちゃったよ

大「主、１週間も寝込んでたんだよ」

「い、１週間も⁉」

私は驚きで思い切り体を動かしてしまった

お腹にピリッと痛みが走る

薬「おおっと、まだ動いちゃいけねぇ

傷が塞がってないから、暫くは安静、だな」

「色々ごめんね、本当に」

私は薬研くんの忠告を無視するかのように

清光と安定の手を借りて立ち上がる

そして一期さんの方の目線を向ける

「一期さん、鯰尾くんはどこにいますか？」

一「今は部屋にいます、まさか会いに行かれるのですか？」

加「なっ、やめときなよ‼また刺されるかもしれないし…」

失礼だと思い口を塞ぐ

申し訳なさそうに清光が一期さんを見た

一「いえ、加州殿の言う通りです

鯰尾は一時的に脳が混乱してしまいましたが

主に会えばまた混乱する恐れが…」

「大丈夫、絶対大丈夫だから」

私にはそう言い切れる理由が２つあった

だから私は鯰尾くんと話に行きたい