桜操りし鬼族の姫 (ページ8)

今日:14 hit、昨日:11 hit、合計:7,003 hit

6話ページ8

円堂「でも何でそれでサッカー部入れないんだ？」

貴「私たちの両親はね、いつも遅くまで仕事で家には二人しかいなかったの」

豪炎寺「！」

貴「私、小学生の時空手部入っててね、結構合宿とか多かったんだ。だからただでさえ二人しかいないのに一人にさせちゃった。今は優しい友達がいるけどやっぱりどこか心配で、、」

そこまで言うとAは周りを見た。
3人とも複雑そうにしていて、それを見たAは困ったように笑った。

貴「ごめんね、変な話しちゃって！早く食べないとお昼休み終わっちゃう」

豪炎寺「あ、あぁ」

秋「うん、、。？円堂くん？」

円堂は黙ったまま動かない。それに気づいた秋が声をかける。
すると

円堂「月浪、やっぱりサッカー部入ってくれ！」

貴「え」

素っ頓狂な声が出た。

豪炎寺「円堂、お前、、」

豪炎寺が止めようとするが、円堂は続ける。

円堂「今の話聞いてたらお前本当は部活したいんじゃないかって思ったんだ」

貴「！」

円堂「それに、弟が心配って言ってたけど今は友達いるんだろ？ならそいつら信じろよ！」

秋「円堂くん、、」クスッ

貴「でも、、」

未だ悩むA。
そこで豪炎寺が言った。

豪炎寺「俺は、去年サッカーの試合を観に来る予定だった妹が事故にあった。それからサッカーはしないと決めていたんだ。でも、円堂がいたから変わった。俺はサッカーがしたいって心の底から思った」

貴「豪炎寺くん、、」

豪炎寺「月浪は？どうしたい？」

優しく微笑みながら問いかける。