君がこの寮にいるのはおかしい！ (ページ4)

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最悪の始まりページ4

チュンチュンと小鳥の可愛らしい声。窓から差し込む朝の日差し。イデアは眩しそうに目を覚ました。そして気づいた。

(こここここ…ここ、教室！？何で！？僕、保健室で寝ていたよね！！？)

しかも教室にいること自体、キツいのに何故かクラスメートからじろじろ見られている。地獄だ。

「おはよう！！イデアくん！！」

突然、大きな声が耳に刺さる。Aの声だ。今にも死にそうな顔をしているイデアとは逆にとても元気そうだ。イデアは思わず悲鳴を出す。

「ギャー！？……ってA氏！！き、君か！？僕を教室に運んだのは！？」
「そうだ！」

誇らしそうにグッと親指を立てる。何どや顔してんだよ…とイデアは少しイラッとした。しかし、その苛立ちも飛ぶほどの言葉をAは口にした。

「君、気分まだ悪そうだな！私が代わりに授業を受けておこう！！ノートも書いておく！だから君はここでゆっくり寝とくといい！！」
「ひっ…い、いや結構でござる。僕、元気になったから！というか…君も授業あるでしょ？そっち優先じゃない？ぼ、僕のことはほっといて…。」
「しかし、君の顔は今にも死にそうだぞ！」

結構失礼なことを躊躇なく言う。そうこうしているうちにチャイムが鳴り始めた。イデアは最後の希望をこれに託す。

「ね、ねぇ…。チャイム鳴ってるよ？僕、本当に大丈夫だから！君、授業遅れちゃうよ！？」
「授業ならここで受けるから大丈夫だ！それよりも君は眠らないと！」

そう言うなりAは素早く、鮮やかな手刀をイデアに決めた。イデアはホンと何なの…と思いながら気絶した。