橙色と白

09 side JK ページ9

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いつもより早く目が覚めたから


ちょっとだけ早く来てみたら、デジャヴ。





またこの光景だ。





教室を走って出て行く男子生徒をぼんやり見つめた。









ふぅって小さく息を吐いた彼女の背中が

心なしかしょんぼりしている様にも見える。






JK「Aさん」




「あ、ジョングク君？おはよう。」




JK「おはよ」




来るの早いんだね！なんて言いながら
少し困った様に笑ってる。



Aさんこそ

って言おうと思ったんだけど、やめた。









JK「…もしかして、いつもなの？」



「え、いつも？」




気づいたら

Aさんの席の前に立ってた。








JK「ああやって妹の連絡先聞かれてるの？」



「あ…えっと

いつもではないかな？」



そう言って首を傾げて


他クラスの子は今日が初めてだし…。って。



そういう問題じゃないのに。







おかしいって思った。


昨日だって最初に連絡先聞いた時
勝手に教えられないんだって、ごめんなさいって

めちゃくちゃに謝られて断られたし。



よく話を聞いてみれば俺が、Aさんじゃなくて

妹の連絡先を教えてほしいって

言ってるのかと思ったって。




これで

昨日の放課後に見た光景にも

見覚えがあることになんとなく理由がつく。









JK「連絡先くらい直接聞けばいいのに…」



「…あ、うん。

あの、でも…」



JK「、、でも？」



「ううん」




そこまで言って口を噤んでしまった。







気づけば登校して来ている生徒の姿が

ちらほら見えてきて









眉毛を少し下げたAさんが


「教室に戻ったほうがいいよ」って。








「わかった」そうとだけ伝えて


俺は教室を後にした。

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