橙色と白

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時折、声を震わせながら



あったことを、ゆっくり話してくれた。





隣に座って、俯いたままの

彼の表情は見えなくて、よく分からない。








辛いのは彼なのに

自分が泣いてしまいそうになって


必死に、堪えた。









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もう、全部終わったんだ


って



そう言った、ジョングク君の顔は


歪んでいて





全然、上手になんて

笑えていなかった。








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「大丈夫、だよ」




ありきたりで、無責任な言葉だと思う。




だけど、彼に寄り添えるような言葉は

他に、思い浮かばなかった。





わたしには事実を変えることも


問題を根本から解決してあげることも出来ない




だったらせめて


できる限り、彼の気持ちを共有したい

なんて


もしかしたらこれは

ただの私の願望なのかもしれない。









彼が嬉しい時は私も一緒に喜びたいし



悲しいときは一緒に泣きたい








彼が辛くて仕方ない


そんな時は私も一緒に同じ気持ちになって


側にいたい







これが最善なのかと聞かれたら

正直、よくわからない


でも

今のわたしにはこれしかできないから





慰めるだとか救うだとか

そんな大それた事は

きっとわたしにはうまく出来ない



自分がそんなに強い人間じゃないって事は

自分が一番よく理解しているつもりだから…



そんなわたしが彼の側にいたいだなんて

図々しいかな









彼の為に

何が出来るわけでもないけど




ただ、共感 って

そんな形で、ひとりじゃないよって




少しでも伝わって欲しかったんだと思う

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