意外な事実 ページ8
「ベク、A！何だ、そんなところにいたの？早くこっち来いよ！」
私達の姿に気付いたジョンデが
大きな声で呼びかけてくる。
ジョンデ達がいるのは
教室のちょうど真ん中辺りで
あんな大きな声出してたら
当たり前に目立つ訳で、
一瞬、クラスの視線が
全てジョンデに向いたんだけど。
「いや〜どんなやつなんだろうと思ってさ！それにしてもでかいなお前〜！」
なんて、そこに突っ込んで行く
さっきまで隣にいた幼馴染み。
2組の入り口から目的地までを
なんとも言い難い、変な空気で
レッドカーペットを敷いてくれた2人に
軽く殺意を覚えた。
と、すぐに
「おっ、お前がベクか！俺チャニョル！ベクなんかジョンデみたいだな！(笑)」
そんな声がレッドカーペットの
先から聞こえてきて、ハッとして前を向くと
ジョンデと一緒にいた大男(←)が
これまた大きな声で喋っている。
視線はさっきよりなくなっていたけど
それは少しだけで大半の人は
チラチラと3人に注目している。
なにこの行きづらい空気は…やってくれるね全く…
まぁいいか、しばらくここから観察しとこう。
それにしても、さっきの違和感…
チャニョルって人のこと、私知ってるはずなんだけどなぁ
誰だろう…と考えても
さっきから背中しか見せてくれない彼に
確信を持つような情報は入ってこない。
こっち向いて！向け！
なんて念じていたら通じたのか
ふ、と見えた横顔。
その瞬間、バラバラだったパズルのピースが
一瞬にして繋がって、一つの絵が出来た。
「チャニョラー！！」
「あ、A！」
そうか！やっとわかった！
てかなんで私名前だけでわからなかったの！
「久しぶりだね、いつぶり？てか、こっち引っ越してきたの？！」
「小学六年生くらいじゃない？中学卒業する時にこっちに戻ってきたんだよ！本当に久しぶりだ〜A〜！」
そう言って、どちらからともなくハグする私達。
「なになに、お前ら熱いな〜ほっかほか！ほっかほっかべ「うるさいジョンデ。…単刀直入に聞くけど、2人はどういう関係なわけ？」
寒いダジャレを言おうとしたジョンデを遮って
何か疑うような目で聞いてきたベクに
私達は声を揃えて言った。
「「どういうって…いとこだけど？ベク、私の(Aから)話聞いてなかったの(ないの)？」
「はぁぁぁぁぁぁぁっ？！？！？！」
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作者名：ゆひょん | 作成日時：2013年10月30日 3時
