ビターチョコレート。 (ページ1)

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謎の男の子ページ1

陽の光の暖かさに意識が遠のいていると…

「おい！」

と、いきなり怒声が頭上から響き、
思わずバチッと目を大きく開ける

目の前には
真っ青な空を背景に
私の頭の方から立って

「ぶっwなんて顔してんのww見開いてる～ww」

と、笑いながら覗き込んでくる男の子がいた
生憎、逆光で顔はわからない。

……初対面でなんて失礼なやつだよ。
てか、初対面？…顔見えないからわかんない。

そう思いながら見上げていると

「こんなとこで寝たら風邪ひくよ？早く戻ったら？」

そう言って屋上の出口へ向かう男の子

……起こしてもらって有難いけどさ、
君、誰。何で私を起こしたの。
まぁいいや、もうちょっと寝よ…

「あ、言っておくけど
もう授業終わって下校時間だから」

「…え？！それ先に言ってよ！」

今度こそ私は起き上がって
出口へ目を向けると

ガチャン、と男の子が出て行った後だった。

はぁ…まぁいいや、もう今日は帰ろうかな…

立ち上がって一度大きく伸びをすると
男の子を追いかける形で
私も屋上を後にした。

結局あの人は誰だったんだろう。
…ま、いいか！