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大『 ……キスはごめん、』
「 …っ 」
大『 なんていうか、その…… 』
大昇くんは魅力の一つである白い肌を
リンゴみたいに耳まで真っ赤にして挙動不審だ
私はそんな姿を見て調子が狂ってしまいそうになる
大『 こんなお願い、良くないって……分かってるんだけど 』
「 … 」
大『 その…さっきの告白の返事のやり直し、させて欲しい 』
「 ……はい? 」
思いがけない言葉に、無意識に声が漏れてしまう
私は止まらない動悸が聞こえてしまいそうで
思わず繋がれていない左手を胸に置く
大『 俺、今日の授業中ずっと考えてたことがあって 』
「 ……うん 」
大『 …恥ずかしいんだけど、俺、Aちゃんと話せなくなるのは寂しい…なって 』
「 …それは、どういう…… 」
大『 えっ、と 』
「 ちゃんと、言ってよ…… 」
大『 ……俺、Aちゃんの彼氏になりたい…… 』
「 ?! 」
大『 だから、その、俺もAちゃんのことが……好きです… 』
大昇くんは後ろ髪をかいて照れる
私も身体の中が熱くなって来るのが分かる
「 …好き 」
大『 ……え? 』
「 やっぱり、大昇くんかっこよすぎるよ 」
大『 そうかな? 』
「 全部好き 」
大『 照れる、から、辞めて 』
「 ふふ 」
大『 もう暗くなっちゃうから、一緒に帰ろ 』
'' 一緒に帰ろう '' という言葉が
こんなにも胸が高鳴らすのは君だけだから
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作者名:shion. | 作成日時:2019年10月11日 20時