mzk.i ページ20
瑞『 お疲れさま 』
「 ごめんね、待たせて 」
瑞『 全然?疲れてない?』
「 っえ?…うん、大丈夫…… 」
今日は、会う予定は無かったのに
バイト中、彼氏である瑞稀から
『 会いたい、』というメッセージが届いていて
バイトが終わったあと、迎えに来てくれた
瑞『 会いたかった 』
「 私も 」
瑞稀は私の前髪をくしゃ、と乱して
ぎゅーと抱きしめてくる
瑞稀の身体は少しだけ暖かくて
いつもより抱きしめる力が弱いように感じた
「 どうしちゃったの…? 」
瑞『 なんでもないよ、さてと帰ろっか 』
「 ……? 」
いつもならバイト終わりに迎えなんて
まずありえないし
(というか私が瑞稀のバイト先まで迎えに行くことしか今まで無い)
いつもより目がトロン、としている気がした
「 …私になんか隠してる? 」
瑞『 ううん、何も隠してないよ 』
「 なんか、いつもより優しいね? 」
瑞『 そうかな…… 』
「 元気、ない? 」
瑞『 んーん、そんなことないよ 』
瑞稀は、何故かハア…と大きくため息をつくと
ポケットから手をだしてきて、ん、と突き出す
私はその手を取って隣を歩き始めた
私は少しの違和感を感じたけど
その正体に気づかないまま
28人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:shion. | 作成日時:2019年10月11日 20時