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「 お弁当、食べる……? 」
龍『 すっごい音なっちゃったよね?!今! 』
「 うん、グゥってすごい音した 」
龍『 恥ずかしいな〜 』
龍我くんはお腹をスリスリしながら
後ろ髪をかいて照れている
「 じゃあ、手、拭いて? 」
龍『 はーい! 』
「 準備おっけい? 」
龍『 おっけーーー! 』
「 それじゃあ、手を合わせて… 」
龍『「 いただきます! 」』
龍我くんは梅干しの爆弾おにぎりを
大きく口を開けてパクっと頬張ると
幸せそうな笑顔になって
体をくねくねさせて喜んでいる
「 おいしい? 」
龍『 めっちゃ美味しい! 』
「 良かった、いっぱい食べてね? 」
龍『 うん!!美味しいな〜 』
たくさん作ったおかず一つ一つにも
美味しい美味しいと頬張り、
2人でワイワイ喋りながら食べていると
そこに小さな男の子が来て
例の爆弾おにぎりをじーっと見つめている
龍『 ボク、どうしたのお? 』
「 お腹、空いちゃったのかな? 」
男の子『 そのおにぎい、おっきいね 』
龍『 じゃあ、このおっきいおにぎり食べる? 』
男の子『 ?!いいのお? 』
龍『 ん〜しょうがない!お兄ちゃんの分、分けてあげるね! 』
男の子『 ありやと! 』
小さな男の子はそのおにぎりを握りしめて
トタトタとまた遊具の方へ遊びに行った
龍我くんはその姿を見てニコニコしながら
可愛いなあ、とポツリ呟いている
「 ちっちゃい子はやっぱり可愛いねえ 」
龍『 …… 』
「 龍我くん?急に黙ってどうしたの? 」
龍『 あ〜!俺、気持ち悪いやつだ!やばい! 』
「 へ?? 」
龍『 あ、えっと、その……Aちゃんとの子供欲しいなあ…って……へへへ… 』
龍我くんはどんどん小さな声になって
最後は誤魔化すように小さく笑った
私は心臓の動悸が止まらなくなって
自分の耳が熱くなるのが分かる
「 っ〜〜! 」
龍『 …Aちゃん、顔真っ赤っかだよ? 』
「 り、龍我くんが変なこというから〜っ 」
龍『 ……子供作る? 』
「 ば、ばか!!もう少し待って!! 」
龍『 楽しみだね? 』
龍我くんは、ちゅと触れるだけのキスを
ほっぺに落としてくる
「 ! 」
龍『 さっ、お弁当食べよ? 』
大人になってもずっと一緒にいたいのは
龍我くんだけだよ?と胸の中で呟いたのは
私だけの秘密
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作者名:shion. | 作成日時:2019年10月11日 20時