15歳の約束。 Ren.N

Four. ページ4

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*








「A……っ？」

「――――廉？」






放課後、急いであの場所へ行くと、


華奢な体で、

つやつやでさらさらな黒髪、

大人っぽい服を着こなした人がいた。





後ろ姿しか見えなかったけど、

きっと君、だと思って

声をかけてみた。







「やっぱり廉だー!!」






大人っぽいのに、

小さい頃のように

笑窪と八重歯を見せてｸｼｬｯと笑う君。





何か発見をすると、

指をさして驚いていた幼いころの君。






今の姿とあの頃の姿が重なる＿＿＿＿。







「A、来てくれたん？」


「当り前でしょー？

　廉、最近どうなの？」





「どう、って……。

　仕事と勉強の両立、頑張ってるよ」


「私ね、まいジャニ見てるよ！」





「ほ、ﾎﾝﾏに!?」


「うん！

　そういえばね、私、彼氏できたの!!」








久しぶりに会えて嬉しかったのに、

君から出た言葉は予想外で。





俺の初恋は、

儚く散った。








「その人ね、凄いカッコいいんだーっ」

「あ、そうなんだ……」




「今日は、彼氏と一緒に来たの！」

「え、えぇ!?」




「私が今日、伝えたかったことはね。

　ただ、それだけだよ！」








君の笑顔が、

初めて怖いと思った瞬間。








*




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