27 ページ27
朝の支度を終え、手を取り合って学校へ向かった。
ナチュラルにドライヤーでセットしただけで、龍也は寝起きより一層、イケメンに磨きがかかる。
「……どこ見てるの?」
正面を向いたまま気付かれたから、
「龍也のホクロ数えてたの」
適当に交わした。
すると龍也はクールに前を向いたまま、
「Aにも同じ位置にあるじゃん」
「どこだっけ?」
「このほっぺとー、右の……」
「………右の?」
「………どこだったっけ?忘れちゃった」
ちょっとだけ早口になった龍也は、
「遅れちゃうから急ごう?」
一気にクールな表情をやめて、優しい笑顔を降り注いでから私を強く引っ張って行った。
「七五三掛おはよー」
「おはよ」
爽やかな、朝のやり取り。
友達の方へと振り向いた隙に、龍也の右耳へと視線を走らせる。
……耳にはないか。
どこだろう、
私の身体の右側と同じ位置にある、龍也のホクロ。
双子だから、きっとまだまだ共通点があるはずだ。
だけど見当たらない、それが分からない。
もっと龍也と運命みたいなこと、たくさん感じたいのに。
695人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はるか(プロフ) - 読ませていただきました。切なくて、どきどきして、胸がいっぱいになるお話でした!優しいし龍也おにいちゃんすごくすきです!素敵な作品をありがとうございましたっ (2019年7月28日 4時) (レス) id: 2fad28cd3c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:踊れる人大好き芸人 | 作成日時:2018年9月14日 20時