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「……お邪魔します」
部屋の入口でまるで入場料を取られたかのように、心で何かを負担した。
「あ、枕ないね」
物の数秒後に受けた指摘。
勢いで飛び出過ぎて、たったこの距離で一番してはいけない忘れ物をしてしまった。
「お兄ちゃんに腕枕されたいなって？」
お兄ちゃんって言えば何でもからかえると思って。
「取ってくる」
ひとまず退散、
すっとベッドから腰を浮かした瞬間、
「やだよ」
「っ、」
ぐいっと背後から引き寄せられ閉じ込められてしまったからもう終わった。
「A………」
首筋に顔が擦れ合ってくる感覚に、息が出来ない。
このまま窒息して死んでしまいそう。
「……………、」
ずるずると、引き摺り込まれてシーツの真上。
「っ、お兄ちゃん、」
「"龍也"」
「っ、」
キスが降ってくることを初めて予測した。
真上から、体重をかけられ、
迫ってきた唇に熱が上昇、
「りゅ、…………んっ、」
これが死因なら幸せか不幸か。
私の心に眠っていたトキメキがまだあったのかというくらい、今までにはない火がついた。
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はるか(プロフ) - 読ませていただきました。切なくて、どきどきして、胸がいっぱいになるお話でした！優しいし龍也おにいちゃんすごくすきです！素敵な作品をありがとうございましたっ (2019年7月28日 4時) (
レス) id: 2fad28cd3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：踊れる人大好き芸人
| 作成日時：2018年9月14日 20時
