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第4話 大学 ページ7

「今から帰ります」
そうメールを宗三さんに送ると
「分かりました、気をつけて下さいね
 怪我したら僕が大変なので」

というような、苦笑いする内容がすぐに送られてきた
携帯はスマホでは無いが一応持たせた

驚いたのは彼が携帯やスマホ等の使い方を知らなかった事
あ、でも何故か電子レンジ等の調理器具類は知っていた
よく考えてみると、彼は古風なところがある

出会った時は着物を着ていたり
お小夜と私を呼んだり
あと身元不明なのと私と同い年位なのに
学校にも通っていないところも不思議だ
今まで気にしない様にしていたが

一体彼は何者なんだろう?
考えながら廊下を歩いていると

"ドンッ"
誰かにぶつかった
「ごめんなさいっ」
宗三さんにこの事を言ったら絶対鼻で笑われる
うん?
ぶつかった相手の様子がおかしかった
「あ···」
ぶつかった相手は
元彼だった

あの後、私達はカフェテリアへ移動した
あの日、約束を破って以来会っていなかった
話を始めたのは彼から

「俺ら、寄り戻さないか?」
は?
話を聞くとこうだ

その好きになった人はそのは1ヶ月は付き合ったが
なんと向こうは噂の審神者という職業をしていて
それだけなら全く問題は無かったが
彼女はブラック審神者という刀剣男士に夜伽やら
なんやらをしている、ブラック企業的な審神者という事が
政府にバレて、捕まってしまい別れたという

私はふと何故か宗三さんの顔が浮かんだ
宗三さんは初めて会った時
胸元等に·····考えたく無いがキスマークが有った

今ではすっかり消えているらしいが
にしても何で私は嫌と···
まさか···ね



「ごめん」
私は謝罪の言葉だけを彼に放って、席を立った
彼はずっと制止の様な言葉を言っていた気がするが
それを全て無視した
やがて大学の門前へ着くともう元彼はいなかった

代わりに
「遅いじゃないですか」
先程から頭の中にただ1人いる
宗三さんがいた

「···ごめんなさい、ちょっと人にぶつかっちゃって」
さっきの事は『まだ』話さない方が良い気がした

「気をつけてと言った側からですか、はあ」
呆れた様な口調の宗三さん

予想通りだ
迎えに来てくれるとは思わなかったけど

「ほら、帰りますよ」
自然と細い綺麗な腕で私の鞄を持つと歩き出した
「はーい」
私は今日の気持ちを話とともに隠した

第5話 アルバイト先→←第4話 宗三さん



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設定タグ:刀剣乱舞 , 宗三左文字   
作品ジャンル:恋愛
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里樹 - 名無し様!ご感想ありがとうございます。そうですね、確かにこの話は今思えば大分新しい切り口ですねw (2019年8月24日 2時) (レス) id: 69b33ec2b6 (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - 新しい切り口のお話でとても好きです!読みやすく、場面が浮かんでくることに感動しました…! (2019年8月18日 20時) (レス) id: 7c9fe9a3cd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:里樹 | 作成日時:2019年5月31日 0時

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