第14話 代償は重く ページ18
泣き終えた宗三さんから差し出された茶色の封筒
そこにはオーナー、江雪さんの達筆な字で、救いであると同時に
酷な手紙が書かれていた
『望月小夜花様へ
今まで本当の事を黙っていてすみませんでした
もう、妻である芙蓉から聞いていらっしゃると思いますが
我々は同胞で脱走犯である宗三左文字を確保する為に
現世に配属された、刀剣男士の一部です
初めの頃仕方ないと思い、私の弟刀である宗三を捕まえようとしました
しかし、貴方達を見ていると段々、宗三と貴女に共に生きて欲しい
本気でそう思う様になり、今日に至りました
私は１つだけ、貴女が政府の手から逃れ、共に生きれる方法を知っています
それは
宗三の想い人、そう貴女の血を宗三が飲む事です
そうすると宗三は『人』となり、政府は関与出来なくなります
ただ、これには
もし、飲んで人となる事に失敗した際
飲んだ宗三は、この世から存在事＿＿＿＿』
「存在事···消える、代償···」
方法はあまりにも残酷で
これを兄刀であった江雪さんから聞いた宗三さんの気持ちを考えると···
どうしようも無く、苦しくなった
しかし、宗三さん自身は
「···何、苦しそうな顔、してるんですか?
別に、それは失敗した時の話、でしょう?」
そう言って、優しく私のおでこに口付けする宗三さん
「それとも、僕が失敗するとか、貴女思っているんですか?」
皮肉な口調だが顔を柔らかくする宗三さん
全てが愛しくて私は
狡いと思いながらこの方法を受け入れた
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里樹 - 名無し様!ご感想ありがとうございます。そうですね、確かにこの話は今思えば大分新しい切り口ですねw (2019年8月24日 2時) (
レス) id: 69b33ec2b6 (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - 新しい切り口のお話でとても好きです！読みやすく、場面が浮かんでくることに感動しました…！ (2019年8月18日 20時) (レス) id: 7c9fe9a3cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：里樹 | 作成日時：2019年5月31日 0時
