Bar BIGBANG (ページ2)

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@BAR -YOU- ページ2

「テソーン、なんかAちゃんが怖い顔で睨んでくるんだよー。」

「店長がまたいじめてたからでしょ？笑」

そーだ、そーだ！
店長のせいなのに！
熊さんのくせにぶりっ子して！
テソン君にそんなにナチュラルに触れて！

…ずるい！←

「ほらっ！見てこの顔！笑」

「はははっ！だめ、Aちゃんブサイクになってる。笑」

はい、ありがとうございます。
テソン君からブサイク頂きました。

っておーまいが。

「もう！結局2人とも面白がってる！」

ごめんごめんーってまたフザケながら絡んでくるから、最終的に私も何かおかしくなってきて気付いたら3人で笑っちゃって。

「あー、もう！ほらまた全然進んでませんから！」

ふと冷静になった時にはもうすぐ開店なのに、準備が進んでないのもいつもの事。笑

勇気を振り絞ってこのお店の扉を叩いたあの日から、気付けばもう1ヶ月。

それはもう、毎日楽しくやってる。

楽しくないわけない。

だって私はどうしてもここで働きたかったんだから。

初めてこのバルに立ち寄ったあの日。

美味しい料理とワインに感動して

オシャレなBGMに気持ち良くなって

お茶目な店長さんとの話は尽きなくて。

それだけでもう充分に虜になってた。

「おはようございまーす」

突然聞こえたハスキーなのに柔らかい声。

ドアの方を振り向いたのは、その声に惹きつけられたから。

「あ、はじめましてですね？ようこそ、BIGBANGへ」

初めて目が合った瞬間、そうやって話しかけられた時にはもうとっくに好きになってたんだと思う。

私の視界にはその笑顔以外映ってなくて、
心地いいその声以外は何も聞こえなくなってた。

.

「おーーい。Aちゃーん？」

「は、へ？あ、はい！」

「くくく、またぼーっとしてたよ？笑」

あー、やめて。
その笑顔。それは反則ですってテソン君。

「いっけねー！あ、私テーブル拭いてきまっす！」

「うん、ありがとう。笑」

私がどうしてもここで働きたかった理由。

それはもちろん、毎日テソン君に会いたくなったから。

「Aちゃん、Aちゃん。今日も絶好調にお顔がにやけてますよ？笑」

…そしてそれは熊さんにすぐバレた。
わざわざ近付いて耳元で囁いてくる。

「もう！店長邪魔！」

くそぅ店長め。
でも仕方ない。

だって今日も会えることが嬉しくて、
おっしゃる通りニヤけがどうにも止まらない。