私は良心で行っただけ…【すとぷ】【青】

第40話 お話 ページ47

ころんくんside

退院して、帰ってきたんだろう。
Limeがきてたのも気づいてる。
でも、返信をしなかった。
出来なかった…。

多分僕はAちゃんの退院を誰よりも喜んでる。
安心して、泣いてしまいそうなほど…。

いつもなら、Limeが来てめっちゃ嬉しい。
けど、今回は少し違う複雑な気持ちになった。
嬉しい反面、なんで僕にって。

僕の傷口を開いてくる感じ。
Aちゃんのことだから、そんな事は絶対にないはずなんだ。

でももう、本当にもう、ダメなんだ…。
誰かに会ったら怒鳴ってしまいそうで。
八つ当たりしてしまいそうで…怖い。

自分が怖い。
人を好きになるってこんな事なのか…。
ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

…誰だろ。
こ｢はい。｣

『こんばんは〜ころーん開けてー』

この声は、なーくん
こ｢なんで？ここに来たの？連絡無しに｣

『だって連絡しても絶対拒否るじゃん！来月のライブの話したいから、開けてくんない？』

…来月の、ライブ…。
Aちゃんも、来るのかな…？
ライブの件なら、仕方ない、けど…

…迷ってる暇はない。
どうにか抑えるしかない。リスナーのみんなの為にも…仕方、ない…。

こ｢わかった｣

ため息をついて
鍵を開けた。

ｶﾞﾁｬ…
な｢久しぶり〜ころーん！｣
さ｢ころん！元気か〜？｣
ジ｢ちょっとやつれてへん？大丈夫？｣
り｢最近会ってくれなかったからどうしたのかと心配してたよ〜｣
る｢ころちゃんしっかりして！来月ライブなんですからね！｣

…見事に全員集合。
なんてことだ。

こ｢…なんでみんなで来たの｣

何言ってるんだ僕
そりゃそうだよな、ライブの話だからな…。

こ｢ごめん、なんでもない。早く上がって｣

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莉犬くんside

やっぱりころちゃんもやつれてきてる。
お互いに傷つけあってるようなもんだよ…。
見てられない。

アドバイスした方がいい。
でも、そのせいでころちゃんもAちゃんも壊れてしまったら…そう考えるとみんな軽率な発言はできない。

みんな多分、考えてる事は一緒。
ころちゃんのことも、Aちゃんのことも、心配してる。

見てるこちら側からしても、もどかしくて苦しい。
早く、お互いの気持ちに気づいてあげて…っ。

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なーくんside
ライブの話は終わり
でも、話に来たのはライブの話だけではない…。

こ｢じゃあライブの話は終わり？｣
な｢うん。｣
こ｢じゃあ、早く帰って｣
な｢ころん、今日はライブだけの話をしに来たんじゃない…。｣

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