第33話 白河 魅空 ページ39
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私は魅空。お母さんが居なくなって1年くらいたった。
お父さんは相変わらずお酒ばかり飲んでいる。
なんで、こんなことになっちゃったんだろう。
私はいつもお父さんの機嫌をうかがって、ご機嫌とりをしているんだ。
でも…絶対にころちゃんと付き合うようにお父さんに言われていたのに、振られてしまった…。
周りに好かれてくれる人もいなかった私はお父さんに好かれるのにいっぱいいっぱいだった。
でも、言わなかったら言わなかったで嫌われてしまう…
だから言うことにしたの
小み「あ、あの、お父さん。私、この前ころちゃんに振られちゃったの。だから、他の人と…っ?!」
私が話している間、お父さんは酒瓶を私に向かって投げてきた。間一髪避けられだものの、当たったら一溜りもないような勢いで投げられた…。
父「ふざけんなっ!!昔っからころんくんと結ばれるよう約束してきたじゃないか?!なんでその約束ひとつすら守れない!!」
あぁ、お父さん、ごめんなさい。
私が不甲斐ないばかりに…
ごめんなさい、ごめんなさいっ…
毎日殴られた。痛かった。
それでも私はお父さんに愛されて大切な存在になりたかった。
私はこんなに頑張ってるのに、なんで、なんで弟は好かれて、愛されてるの…?
なんでなの?
あの子は何もしてない努力なんて何にもしてない。
私はただただ憎かった。
努力もしないでお父さんに愛されて、大切にされて。
勉強、運動、ころちゃんに好かれること。
お父さんのために沢山努力した。
でも、全く好かれもしなかった。
嫌われる一方で…
「まだころんくんと結ばれないのか?」
「ころんくんとはどうなったんだ?」
「ころんくんはとてもいい子だったな。」
…お父さんが私に口を開く時は怒る時か、ころちゃんのことだけだった。
私に 褒める なんて言葉はなく弟は好かれる一方、私はいつまで経っても好かれることも愛されることもなかった…。
辛かった。
でも、仕方がなかった。
愛されるのは他人でも良かった。
良かったはずなのに、その時の私は父に愛されることしか考えられなかった。
だって、実の母を亡くし、父は酒に溺れ、わたしだけをあいしてくれない。
これっておかしいと思ってたから。
この12年間私もおかしくなっていたのだと思う。
努力して愛されようとしていたから。
父に愛されていた弟は父に愛されることを嫌っていたから、私が児童養護施設に送った。
私が愛されるのに邪魔だったから。
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美架月(プロフ) - 佐々木ゆや@べりらわさん» いつもこの小説を読んでいただき本当にありがとうございます!そんなに褒められるのはとても嬉しいです!私も思いつきで始めたので先が全然出てこなくて。これからも頑張ってりますねっ!両親…本当だ!ご指摘していただき感謝です!これからもよろしくお願いしますね! (2021年4月12日 22時) (レス) id: abd009ed61 (このIDを非表示/違反報告)
佐々木ゆや@べりらわ(プロフ) - 初コメ失礼致しますっ!!引き摺り込まれるようなストーリー性で、あんな会い方私には到底思いつきません…()頑張ってください!!第41話の最後なんですが、タイトルが「私は両親で行っただけ…」なってしまっています!! (2021年4月12日 18時) (レス) id: 5de5027b70 (このIDを非表示/違反報告)
美架月(プロフ) - しーさん» またまたコメントありがとうございます!気長に待っていてください!必ず完結させてみせます!いつも読んでくれてありがとうございます! (2021年2月17日 14時) (レス) id: abd009ed61 (このIDを非表示/違反報告)
しー - またまたお久しぶりてす!気長にまってます!!! (2021年1月29日 17時) (レス) id: 62a422456e (このIDを非表示/違反報告)
美架月(プロフ) - 推ししか勝たんさん» 返信遅れてすみません!こんなに応援してくれて本当に感謝です!また間が空いてしまうかもしれませんが、気長に待ってくれると嬉しいですっ!!もちろん最後まで書き終えますので、それまでよろしくお願いします! (2021年1月27日 1時) (レス) id: abd009ed61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美架月 | 作成日時:2020年8月16日 20時