第３０話 ページ40
帰り道
中学生のヨミ「……」
早く帰ろ
今日の分の宿題と、明日のスケジュール確認して
明日の授業と塾の予習をやってそれから……
まふゆ「あれ？ヨミちゃん？」
振り向くと、昔より少し伸びた髪をツインテールにしている幼馴染みが立っていた
中学生のヨミ「まふちゃん！」
まふゆ「ひっさしぶりー！」
まふゆはヨミを抱き締める
中学生のヨミ「く、苦しいよまふちゃん」
そういうと、すぐに離してくれた
そして、一緒に帰ることになった
ヨミ「そっちの学校はどうなの？」
まふゆ「難しいよー、私赤点ギリギリだし……」
中学生のヨミ「そういえば、テストの前の日、年下である私に泣きついて来たもんね」
まふゆ「その通りだけど、やめてよー!!」
ヨミは小さく笑う
まふゆ「そういえば、将来の夢については決まった?」
ヨミ「え？」
話の内容が変わって、ヨミは笑顔で固まる
まふゆ「だって、もう高校１年生だし決めなくちゃ的な?」
ヨミ「そうなんだ、まふちゃんはなんて書いたの?」
まふゆ「フッフフフ、聞いて驚くがいい!私は世界一のスターになる!!」
スター……
ヨミ「そうだね、まふちゃんは小さい頃からスターになりたかったもんね、小学校の学芸会とかすごく積極的だったし」
まふゆ「そんなに誉めてもらっちゃ困るよ！」
まふゆ「ヨミちゃんは、何になりたいの？」
中学生のヨミ「私は……」
看護師なんてどうかしら？
お母さんの言葉が響いてくる
中学生のヨミ「えーと、内緒かな？」
まふゆ「なんでなんで？教えてよ？」
まふゆはヨミの腕に抱きつく
中学生のヨミ「ちゃんと決まってから教えるね」
まふゆ「うん！」
ごめんね……
指切りげんまんをして、別れたが
何これ、体の中心が冷たくなっていく
ﾊﾟｷﾝって音が聞こえた
ごめんね、ごめんね
嘘ついてごめんね
まふちゃん……
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