第２８話 ページ38
これは私が"こうなる"前の過去のお話
幼いヨミ「お父さん、お母さん！見て、テストで100点取れたよ!」
ヨミの母親「すごいわね、ヨミ。一生懸命勉強して良かったわね。」
ヨミの父親「毎日頑張ってたって聞いたぞ。ヨミは本当にいい子だな」
幼いヨミ「えへへ、うれしい……!次もいい点取れるようにもっと、頑張るね！」
幼いヨミは可愛らしく嬉しそうに笑う
あの頃は良かったの
中学生のヨミ「ただいま」
ヨミの母親「お帰りなさい、ヨミ。お夕飯できたわよ。さあ召し上がれ」
中学生のヨミ「わあ、今日のご飯もおいしそう！いただきます」
ヨミの父親「ヨミ、今日の宿題はなんだったんだ？」
中学生のヨミ「数学と、あと作文が出てるよ。将来の夢について書くんだ」
ヨミの母親「そうなのね。ヨミは将来何になりたいの？」
中学生のヨミ「あのね……私、将来先生になりたいの。子供達に勉強を教えたくて……」
ヨミの母親「あら……そうなの」
ヨミの母親「でも、困っている子供達のためになりたいのなら、もっといい職業があるんじゃないかしら？」
もっといい職業……
中学生のヨミ「え？」
ヨミの母親「教師も素敵な仕事だけど……。看護師はどう？」
中学生のヨミ「でも私……」
話がどんどん進んでいく
どう話し出すのかわからない
中学生のヨミ「……」
ヨミの父親「学費は出してやれるんだから、いい環境で勉強できるように頑張るんだぞ」
ヨミの母親「お母さんもヨミのこと、応援してるわ。頑張ってね！」
中学生のヨミ「う……うん……」
中学生のヨミ「……色々考えてくれてありがとう、お父さん、お母さん私頑張るね」
私の心の瓶に"ﾊﾟｷﾝ"って音が聞こえたの
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