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「ぁ、…ぇ、ウツシオミ?」
一人には怪訝そうな顔で見られて、もう一人は、人見知りなのか目も合わせて貰えない。
「ちょっとぉ、カイトもチャカもそんな顔しないで?この人は、マツクのお客さん、ゲンタって言うんだ、」
「…へぇ、マツクラの、」
そう言うと、じろじろと俺を見てくる彼から、一歩下がれば、“カイトがごめんね”とノエルに謝られる。
「…へ、この人もカイト、?」
「ふふっ、そうそう、カイト、チャカって呼び分けしてるけど、本当は2人ともカイトって名前なんだよねぇ、Wカイト…なんちゃって、」
「…それ、…俺ら、生きてた時にもずっと言われてたし、つまんない、」
チャカ、と呼ばれてた人が、不機嫌そうにそう言った。
この二人はココに来る前も一緒だったんだな、だなんて俺と海斗が離れ離れになってしまった状況を思い出して、少しだけ羨ましくも思ってしまう。
「…あぁ、ごめん、カイトさぁ、寝起きなんだよねぇ、…だから機嫌悪くって、…ごめんね?」
カイトさんが俺に謝ってくるから、俺も首を振った。
「…って事で、俺ら、マツク探してんだよね、二人とも知らない?」
「…たぶん、ノートエトランジュのところじゃない?」
“マツクラの最近のお気に入りだから”とチャカさんがそう教えてくれて。
海斗が気に入る【ノートエトランジュ】ってどんな所なんだろう。
海斗が気に入るんだから、きっと良いところに決まってる。
「おっけい、行ってみるね、ありがとう」
じゃあねぇ、なんて二人に手を振られて、俺らは、【ノートエトランジュ】に向かった。
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うらの(プロフ) - 初めまして。作品があまりに素敵で感動しました。随所に心がまっすぐなmtさん心がきれいなmcさんの気持ちが見れてとても心が暖かくなりました。素敵な作品をありがとうございました。 (9月22日 23時) (レス) @page50 id: 188a7a4fbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紗彩 | 作成日時:2022年1月21日 0時