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*康二side
「……私ね、高校生のとき、ちょこっとだけいじめられたことがあるの。」
思いもよらない言葉にヒュっと喉が鳴った。
絶対に自分で話したくないであろうことを言わせてしまった自分に腹が立つ。
「そんなに大したいじめじゃなかったんだけどね笑
私ね、元々ちょっと太ってて。顔も体もこんな感じじゃなかったんだ。
だけど、好きな人ができて。その人がデブは対象外って言ってたの聞いちゃって。
今思えばそんな外見で判断すんなーー!って冷めちゃうけどなんか好きだったんだよね。
で、私は頑張ってダイエットしました。」
偉いなぁ自分、と微笑むAちゃんは、少し頬を噛んでいるように見えた。
……そんな頑張って笑わんとってよ、話させてごめん。
「それなりに普通の体型になったと思うんだけど、体だけじゃなくてね、顔も痩せたの。
元々奥二重だったんだけど、まぶたのとこのお肉も一緒に落ちてくれたみたいで、今みたいに二重になったんだよね。
初めはシンプルに嬉しかったんだけど、変わった私を見てね、
結構強い女の子たちに『整形顔』って、言われちゃったんだ。」
そんな顔しないで、笑わなくていいんよ、
Aちゃんのその顔が辛くて、
俺は弱くて、
ただただ何も言えなかった。
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作成日時:2021年2月3日 23時