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*康二side
「Aちゃん眼鏡とか外せる?」
俺の一言で時が止まったようにあたふたし始める君。
なんか俺、悪いこと言うたんかな。もしかしてかわいいかわいい言いすぎて引かれた?
不自然な笑顔で恐る恐る眼鏡を外してくれる姿に引き込まれる。
いや、かわいいっていうのはずうっと知ってたけど。
恥ずかしそうな伏し目がちの表情とそこにかかる長いまつ毛。
なんでこんなに綺麗な目やのに隠してるの?
そんなん自由やろ、って言われればそれまでだけどもったいないなぁと思ってしまう。
口からポロッと本音が零れる。
眼鏡を撮ってからも普通にこちらに反応してくれてるし、多分度は入ってないんかな?レンズも薄いし。
なんて思いながら撮り続けてたらあっという間にフォルダがAちゃんで埋まる。
ちょっと休憩なんて言って、君の隣に座れる幸せ。
パッとAちゃんを見ると、また眼鏡をかけようとするから思わずその手を止めてしまう。
目を丸くして俺の目をじっと見つめるから、こちらも息をするのを忘れてしまうくらい緊張する。
なんで、そんな、辛そうなん?
「……康二くんは凄いね、誰にも気づかれたことないよ。
これは伊達眼鏡、
私、視力だけはずっといいの。
……他の人からしたらめっちゃどうでもいい事だと思うんだけど、聞いてくれる?」
そうやってふわっと笑った。
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作成日時:2021年2月3日 23時