WHITE WORLD【Ryohei.A】2

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Side深澤


お母さんの話のくだりで少しだけ

戸惑うように話したA。


もしかしたら、お母さんはいないのかもしれない。


だったら、俺がAのお母さんになりたい。

直感的にそう思った。


A「すごく食べやすいです」


深澤「でしょ！？」


A「すみません。教えていただいて」


ほら、またAは謝っちゃうんだ。


深澤「こういう時は"ありがとう"で

いいんだよ？」


A「あ、ありがとう、

ございます……？」


ありがとうに言い慣れてない感満載のA。


「ありがとう」


このたった5文字の言葉も

すごく大切なんだと

改めて思い知らされた。









洗い物をしながらチラッとAを見ると

Aがどこか一点を見つめていた。


その先を辿ると俺がUFOキャッチャーで

大量に取ってきたいらないぬいぐるみやらなんやらが

散乱していた。


深澤「あ、それ気になる？笑」


A「これ、どうされたんですか？」


深澤「UFOキャッチャーで大量に取ってさ笑」


A「UFOキャッチャー？」


深澤「まぁ景品をとるゲームみたいなものかな。

俺それが得意でさ。

結構取って、家に大量にいらないのあるんだよね笑

あ、よかったらいくつか持ってってよ」

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