91【ゆきの本音】 ページ41
Side阿部
A「ふっかさんに何が分かるんですか？」
雪ちゃんが今まで聞いたことがない
低い声でそう言った。
A「生まれてきてからずっと
家にも学校にも居場所なんてなかった。
小学校に入学するまで家から一歩も出してもらえんかった。
入学してから周りが家族と一緒に出かけたって聞いて
私の家じゃ……。うちの家じゃありえん話やった。
物心ついた時からお母さんもおらん、
お父さんとどこかに出かけたこともない。
うちの記憶の中にお母さんとの記憶はない。
いたっていう過去だけ……。
みんなに何が分かるん？
家に帰っても、お父さんに殴られるだけ。
何日も食事できない日もあった。
小さい時は、話す相手もおらんけん
ずっとフランス語の絵本を読むしかなかった。
夜は絶対悪夢を見るようになって
眠れなくなった。
これがうちの日常。
大して分かりもせんくせに
そんなこと言わんでくれる？」
方言全開で自分の気持ちを
叫ぶように吐いた雪ちゃん。
胸が引き裂かれるように痛かったけど
それと同時にどこかで嬉しいと思っている自分がいた。
雪ちゃんが初めて感情を見せてくれた。
方言で言ったということは
それくらい俺らに心を開いてくれてるということだ。
俺はそっと雪ちゃんを抱きしめた。
すると雪ちゃんはビクッと体を震わせた。
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阿部月姫(ｶｸﾞﾔ)(プロフ) - 白浜アリスさん» ありがとうございます！そのように言っていただけてとても嬉しいです！！ (2019年11月3日 12時) (
レス) id: 61d19ea87d (このIDを非表示/違反報告)
白浜アリス - とても楽しく読ませていただいています。更新頑張ってください (2019年11月3日 12時) (レス) id: 2f022f48ba (このIDを非表示/違反報告)
阿部月姫(ｶｸﾞﾔ)(プロフ) - ななさん» いつもお読みいただきありがとうございます。まだ作者の中で悩み中だったので、ぜひ参考にさせていただきます！ (2019年11月3日 0時) (レス) id: 61d19ea87d (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 更新ありがとうございます。いつも楽しく読ませて頂いています。もし宜しければ引き取りを深澤さん設定にして頂きたいです。 (2019年11月2日 23時) (レス) id: ff1c26e342 (このIDを非表示/違反報告)
阿部月姫(ｶｸﾞﾔ)(プロフ) - 風花さん» そのように言っていただき、とても嬉しいです！中々平日に更新ができないのですが、楽しみにしていただいている方が1人でもいらっしゃって嬉しいです(^^) (2019年10月25日 21時) (レス) id: 61d19ea87d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：阿部月姫
| 作成日時：2019年10月14日 22時
